方針
点(x,y)があるLa上にある条件をaについて平方完成し,領域Sを求める。領域Tは距離の不等式を座標で展開する。共通部分は円から放物線より上の部分を引いて面積を出す。
解答
(1)
直線Laの方程式はy=4a(x−a)=4ax−4a2である。点(x,y)があるLa上にあるためには,ある実数aについてy=x2−4(a−2x)2と表せればよい。したがってy≦x2である。よって領域Sは放物線y=x2上およびその下側である。
(2)
点Aを(x,y)とおくと,2{x2+(y−1)2}≦x2+(y−2)2である。整理するとx2+y2≦2となる。よって領域Tは原点中心,半径2の円の内部および周である。
(3)
放物線y=x2と円x2+y2=2の交点はx2+x4=2より(x,y)=(1,1), (−1,1)である。求める面積は,円の面積から,−1≦x≦1で放物線より上にある部分の面積を引いたものである。したがって2π−∫−11(2−x2−x2)dxである。ここで∫−112−x2dx=2(21+4π)=1+2πであり,∫−11x2dx=32である。よって求める面積は2π−(1+2π−32)=23π−31である。
別解
解法2(判別式で直線族の通過領域を求める方法)
方針
点 (x,y) を通る直線 La が存在する条件を、a の2次方程式の
実数解条件へ言い換える。領域 T は距離の条件を展開し、共通部分の
面積は円全体から「円内かつ放物線より上」の部分を除いて求める。
解答
(1)
点 (x,y) を通る La が存在する条件は、a の方程式4a2−4xa+y=0が実数解をもつことである。判別式より16(x2−y)≧0⟺S={(x,y)∣y≦x2}.(2)
A=(x,y) とおくと2{x2+(y−1)2}≦x2+(y−2)2⟺T={(x,y)∣x2+y2≦2}.(3)
円と放物線の交点はx2+x4=2⟹(x,y)=(1,1), (−1,1).求める領域は図のように円板から
−1≦x≦1 にある放物線上側の部分を除いたものである。
半径 2、中心角 π/2 の扇形を使えば面積=2π−∫−11(2−x2−x2)dx=2π−(1+2π−32)=23π−31.
総評
難度6,計算量5。想定時間は18分程度。Sを包絡線ではなく,点が通り得る条件として平方完成するのが重要である。面積では円全体から上側の小部分を引くと計算が短く,交点が(±1,1)であることを先に確認すると範囲を誤りにくい。 広島大学公式の問題・出題意図と独立解答を照合し、結論・設問番号・論理の流れを再確認した。
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出典: 広島大学 2022年度 前期 文系数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。