問題
を実数とし,数列を初項公差の等差数列とする.数列の初項から第項までの和をとする.が成り立つとき,次の問いに答えよ.(1) の値を求めよ.(2) をを用いて表せ.(3) 数列の初項から第項までの和をとし,数列を()により定める.が最小となるときのの値をすべて求め,さらにそのときのの値を求めよ.(4) (3)で定めた数列の初項から第項までの和をとする.を実数とし,関数を考える.定積分がに等しいとき,の値を求めよ.
出典:広島大学 2023年度 前期 文系 第2問
方針
解法1
等差数列の一般項と和からを決める。をさらに和にしてを求め,を因数分解して自然数範囲で最小値を調べる。最後はを計算し,定積分から得る三次方程式を解く。
解法2(3次式の有限差分で最小値を判定する方法)
を3次式まで整理したら、値を場合分けする代わりに差 の符号を見る。和 は3次式の和の公式で一括計算し、最後の3次方程式は因数分解して実数解を確定する。
解答
解法1
(1)
であるから
である。これよりであり,
である。
(2)
(1)よりである。したがって
である。
(3)
である。よって
である。自然数について,では,では,ではである。したがって最小となるのは
であり,そのときの値は
である。
(4)
であるから
である。一方,
である。よって
すなわち
である。左辺はで0となる。また,関数は実数全体で単調に増加するので,解はただ一つである。したがって
である。
解法2(3次式の有限差分で最小値を判定する方法)
(1)(2)
を解くと
したがって であり、
(3)
よって
隣接項の差をとると
したがって 、 では減少し、、 では増加する。ゆえに
(4)
(1)と和の公式から
一方、
これが84に等しいから
左辺は
と因数分解できる。第2因子は判別式 より実数の範囲で常に正である。したがって