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広島大学 2023年度 前期文系数学 第2問

a,dを実数とし,数列{an}を初項a,公差dの等差数列とする.数列{an}の初項から第n項までの和をSnとする.a3=S2=18が成り立つとき,次の問いに答えよ.
(1) a,dの値を求めよ.
(2) Snnを用いて表せ.
(3) 数列{Sn}の初項から第n項までの和をTnとし,数列{Un}
Un=Tn4Sn+5ann=123
により定める.Unが最小となるときのnの値をすべて求め,さらにそのときのUnの値を求めよ.
(4) (3)で定めた数列{Un}の初項から第7項までの和をVとする.cを実数とし,関数f(x)=3x2+cx+36を考える.定積分0cf(x)dxVに等しいとき,cの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

数列積分方程式・不等式 和の計算、式変形、計算整理、範囲評価

方針

等差数列の一般項と和からa,dを決める。Snをさらに和にしてTnを求め,Unを因数分解して自然数範囲で最小値を調べる。最後はVを計算し,定積分から得る三次方程式を解く。

解答

(1) a3=a+2d,S2=2a+dであるからa+2d=18,2a+d=18である。これよりa=dであり,a=d=6である。

(2)
(1)よりan=6nである。したがってSn=n(6+6n)2=3n(n+1)である。

(3) Tn=k=1n3k(k+1)=n(n+1)(n+2)である。よってUn=n(n+1)(n+2)12n(n+1)+30n=n(n4)(n5)である。自然数nについて,n=1,2,3ではUn>0n=4,5ではUn=0n6ではUn>0である。したがって最小となるのはn=4, 5であり,そのときの値はUn=0である。

(4) U1,U2,,U7=12,12,6,0,0,12,42であるからV=84である。一方,0c(3x2+cx+36)dx=c3+c32+36c=32c3+36cである。よって32c3+36c=84すなわちc3+24c56=0である。左辺はc=2で0となる。また,関数c3+24c56は実数全体で単調に増加するので,解はただ一つである。したがってc=2である。

別解

解法2(3次式の有限差分で最小値を判定する方法)

方針

Un を3次式まで整理したら、値を場合分けする代わりに差 Un+1Un の符号を見る。和 V は3次式の和の公式で一括計算し、最後の3次方程式は因数分解して実数解を確定する。

解答

(1) (2)a3=a+2d=18,S2=2a+d=18を解くとa=d=6.したがって an=6n であり、Sn=n2(6+6n)=3n(n+1).(3)Tn=k=1n3k(k+1)=3{n(n+1)(2n+1)6+n(n+1)2}=n(n+1)(n+2).よってUn=Tn4Sn+5an=n39n2+20n=n(n4)(n5).(1)隣接項の差をとるとUn+1Un=3n215n+12=3(n1)(n4).したがって U1=U2n=2,3 では減少し、
U4=U5n5 では増加する。ゆえにn=4,5 のとき最小値 0.(4)
(1)と和の公式からV=n=17(n39n2+20n)={782}2978156+20782=7841260+560=84.一方、0c(3x2+cx+36)dx=c3+c32+36c=32c3+36c.これが84に等しいからc3+24c56=0.左辺は(c2)(c2+2c+28)と因数分解できる。第2因子は判別式
22428<0 より実数の範囲で常に正である。したがってc=2.

総評

目安時間は18〜22分。標準解法は Un=n(n4)(n5) の値を直接比較し、別解は有限差分 3(n1)(n4) で増減を確定した。差が0になる位置と同値の2項 U1=U2, U4=U5 の対応に注意する。V は7項を列挙してもよいが、3次式の和で再計算すると独立な検算になる。

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出典: 広島大学 2023年度一般選抜前期 数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。