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広島大学 2023年度 前期文系数学 第4問

a<0,b>0,c>0とし,座標平面上の二つの放物線
C1:y=ax(x2),C2:y=b(x+c)2
を考える.放物線C1上の点(2,0)における接線の傾きは2である.放物線C1と放物線C2の共有点が1点のみであるとし,その共有点のx座標をdとする.次の問いに答えよ.
(1) aの値を求めよ.
(2) b,dcを用いて表せ.
(3) 放物線C1x軸で囲まれた部分をAとし,不等式0xdの表す領域をBとする.ABの共通部分の面積Scを用いて表せ.
(4) 放物線C2,x軸およびy軸で囲まれた部分の面積Tcを用いて表せ.
(5) (3)のSと(4)のT8S=15Tを満たすとき,cの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

微分積分図形と方程式 接線・法線判別式面積計算、パラメータ処理

方針

接線の傾きからaを決める。共有点が1点のみという条件は,二つの放物線の交点方程式の判別式が0であることに直す。面積はd=cc+1を使って定積分で表し,最後に方程式を解く。

解答

(1) C1: y=ax(x2)よりy=a(2x2)である。x=2での接線の傾きが2であるから2a=2となり,a=1である。

(2)
(1)よりC1:y=x2+2xである。共有点のx座標はx2+2x=b(x+c)2を満たす。すなわち(1+b)x2+(2bc2)x+bc2=0である。共有点が1点のみであるから判別式は0であり,(bc1)2bc2(1+b)=0となる。整理してb=1c(c+2)である。このとき重解はd=1bc1+b=cc+1である。

(3)
c>0より0<d<1であるから,求める面積はS=0d(x2+2x)dx=d2d33である。d=cc+1を代入してS=c2(2c+3)3(c+1)3である。

(4)
C2x=cx軸に接する。よって求める面積はT=c0b(x+c)2dx=bc33である。(2)のbを代入してT=c23(c+2)である。

(5) 8S=15Tに(3),(4)を代入し,c>0を用いて整理すると8(2c+3)(c+1)3=15c+2である。したがって15c3+29c211c33=0となる。左辺は(c1)(15c2+44c+33)と因数分解できる。15c2+44c+33>0であるから,c>0を満たす解はc=1である。

別解

解法2(接点での関数値と導関数を連立する方法)

方針

共有点が1点だけという条件を判別式へ直さず、接点 x=d で2曲線の値と傾きが等しいことを使う。先に d,b を短く求め、その後の面積は積分で処理する。

解答

(1)
C1 の導関数は a(2x2) である。x=2 での傾きが 2 だから2a=2,a=1.以後 C1:y=x2+2x とする。

(2)
2曲線は x=d で接するので、関数値と傾きを等しくしてd2+2d=b(d+c)2,(1)22d=2b(d+c).(2)(2)からb(d+c)=1d.(3)(1)へ代入するとd(2d)=(1d)(d+c).整理してd(c+1)=cだからd=cc+1.さらに(3)からb=1dd+c=1c(c+2).c>0 より b>0, 0<d<1 も確認できる。

(3)
0<d<1 なので、領域 AB の面積はS=0d(x2+2x)dx=d2d33.d=c/(c+1) を代入してS=c2(2c+3)3(c+1)3.(4)
C2x=cx 軸に接する。したがってT=c0b(x+c)2dx=bc33=c23(c+2).(5)
8S=15T へ上の式を代入する。c>0 なので8(2c+3)(c+1)3=15c+2.整理すると15c3+29c211c33=0であり、(c1)(15c2+44c+33)=0.2次因子は c>0 で正であるからc=1.

総評

目安時間は20〜25分。標準解法は共有点方程式の判別式を0とし、別解は接点での値と傾きの一致を連立した。接線条件から b(d+c)=1d を先に作ると、値の式が1次式へ落ちる。面積 S の積分区間が 0xd、面積 Tcx0 であることを図形から確認してから積分する。

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出典: 広島大学 2023年度一般選抜前期 数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。