方針
接線の傾きからaを決める。共有点が1点のみという条件は,二つの放物線の交点方程式の判別式が0であることに直す。面積はd=c+1cを使って定積分で表し,最後に方程式を解く。
解答
(1) C1: y=ax(x−2)よりy′=a(2x−2)である。x=2での接線の傾きが−2であるから2a=−2となり,a=−1である。
(2)
(1)よりC1:y=−x2+2xである。共有点のx座標は−x2+2x=b(x+c)2を満たす。すなわち(1+b)x2+(2bc−2)x+bc2=0である。共有点が1点のみであるから判別式は0であり,(bc−1)2−bc2(1+b)=0となる。整理してb=c(c+2)1である。このとき重解はd=1+b1−bc=c+1cである。
(3)
c>0より0<d<1であるから,求める面積はS=∫0d(−x2+2x)dx=d2−3d3である。d=c+1cを代入してS=3(c+1)3c2(2c+3)である。
(4)
C2はx=−cでx軸に接する。よって求める面積はT=∫−c0b(x+c)2dx=3bc3である。(2)のbを代入してT=3(c+2)c2である。
(5) 8S=15Tに(3),(4)を代入し,c>0を用いて整理すると(c+1)38(2c+3)=c+215である。したがって15c3+29c2−11c−33=0となる。左辺は(c−1)(15c2+44c+33)と因数分解できる。15c2+44c+33>0であるから,c>0を満たす解はc=1である。
別解
解法2(接点での関数値と導関数を連立する方法)
方針
共有点が1点だけという条件を判別式へ直さず、接点 x=d で2曲線の値と傾きが等しいことを使う。先に d,b を短く求め、その後の面積は積分で処理する。
解答
(1)
C1 の導関数は a(2x−2) である。x=2 での傾きが −2 だから2a=−2,a=−1.以後 C1:y=−x2+2x とする。
(2)
2曲線は x=d で接するので、関数値と傾きを等しくして−d2+2d=b(d+c)2,(1)2−2d=2b(d+c).(2)(2)からb(d+c)=1−d.(3)(1)へ代入するとd(2−d)=(1−d)(d+c).整理してd(c+1)=cだからd=c+1c.さらに(3)からb=d+c1−d=c(c+2)1.c>0 より b>0, 0<d<1 も確認できる。
(3)
0<d<1 なので、領域 A∩B の面積はS=∫0d(−x2+2x)dx=d2−3d3.d=c/(c+1) を代入してS=3(c+1)3c2(2c+3).(4)
C2 は x=−c で x 軸に接する。したがってT=∫−c0b(x+c)2dx=3bc3=3(c+2)c2.(5)
8S=15T へ上の式を代入する。c>0 なので(c+1)38(2c+3)=c+215.整理すると15c3+29c2−11c−33=0であり、(c−1)(15c2+44c+33)=0.2次因子は c>0 で正であるからc=1.
総評
目安時間は20〜25分。標準解法は共有点方程式の判別式を0とし、別解は接点での値と傾きの一致を連立した。接線条件から b(d+c)=1−d を先に作ると、値の式が1次式へ落ちる。面積 S の積分区間が 0≦x≦d、面積 T が −c≦x≦0 であることを図形から確認してから積分する。
冊子PDFで見る広大の微分の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 2023年度一般選抜前期 数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。