問題
の人が、それぞれゲームとゲームの種類のゲームを行った。ゲームの得点を、ゲームの得点をで表す。次の表はそれぞれのゲームにおける得点である。ただし、は整数である。なお、得点が負になることもあり得る。
ゲームの得点の平均値はであるとし、ゲームの得点の平均値をとする。次の問いに答えよ。
(1) の値を求めよ。
(2) は実数で、とする。ゲームの得点をにより変換し、新たな変量を作成する。の分散を、二つの変量の共分散をとする。このとき、とをのうちの必要なものを用いて表せ。ただし、変量ととの共分散はの偏差との偏差の積の平均値である。
(3) 変量と(2)で作った変量の相関係数がであるとき、との値を求めよ。また、が正であるか負であるかを答えよ。
方針
解法1(標準解法)
平均から欠けた得点を確定し、偏差を表にして分散・共分散を計算する。一次変換では、定数項は偏差から消え、分散は係数の2乗倍、共分散は係数倍になることを用いる。最後は相関係数の絶対値から平均を、符号から係数の符号を決める。
解法2(偏差ベクトルで一括計算)
5人分の偏差をベクトルとみなし、分散を長さの2乗、共分散を内積として処理する。一次変換後の偏差ベクトルが単に倍になることから、が消える理由との符号の役割を同時に明らかにする。
解答
解法1(標準解法)
(1)
の平均値がであるから
である。よって
である。
(2)
の平均値がであるから
より
である。の分散は
である。であるから
である。
また、の偏差は である。したがって
である。の偏差は倍されるので
である。
(3)
の分散は
である。相関係数がであるから
である。大きさを比べると
であり、これより
となる。両辺を平方して
であるから
である。よって
である。このとき相関係数は に の符号を掛けたものになるので、は正である。
解法2(偏差ベクトルで一括計算)
(1)
の合計はなので
より
(2)
の合計はであるから
の偏差ベクトルとの偏差ベクトルをそれぞれ
とする。の平均はなので、の偏差ベクトルは
である。したがっては分散・共分散に影響せず、
となる。
ここで、分散は「2乗の平均−平均の2乗」から
また、の成分の和はなので、から平均を引く部分は内積で消える。よって
以上から
を得る。
(3)
である。相関係数の絶対値がなので
両辺は非負であるから平方してよく、
より
このとき
なので、との相関係数は
これがであるための必要十分条件はである。したがって