方針
平均から欠けた得点を確定し、偏差を表にして分散・共分散を計算する。一次変換では、定数項は偏差から消え、分散は係数の2乗倍、共分散は係数倍になることを用いる。最後は相関係数の絶対値から平均を、符号から係数の符号を決める。
解答
(1)
の平均値がであるからである。よってである。
(2)
の平均値がであるからよりである。の分散はである。であるからである。
また、の偏差は である。したがってである。の偏差は倍されるのでである。
(3)
の分散はである。相関係数がであるからである。大きさを比べるとであり、これよりとなる。両辺を平方してであるからである。よってである。このとき相関係数は に の符号を掛けたものになるので、は正である。
別解
解法2(偏差ベクトルで一括計算)
方針
5人分の偏差をベクトルとみなし、分散を長さの2乗、共分散を内積として処理する。一次変換後の偏差ベクトルが単に倍になることから、が消える理由との符号の役割を同時に明らかにする。
解答
(1)
の合計はなのでより(2)
の合計はであるからの偏差ベクトルとの偏差ベクトルをそれぞれとする。の平均はなので、の偏差ベクトルはである。したがっては分散・共分散に影響せず、となる。
ここで、分散は「2乗の平均−平均の2乗」からまた、の成分の和はなので、から平均を引く部分は内積で消える。よって以上からを得る。
(3) である。相関係数の絶対値がなので両辺は非負であるから平方してよく、よりこのときなので、との相関係数はこれがであるための必要十分条件はである。したがって
総評
難度4、計算量4、想定15分。一次変換後の偏差が倍になるため、は分散・共分散から消える。標準偏差は倍であり、最後の符号判定までが設問である。解法1の成分計算と解法2の偏差ベクトルの内積が一致し、を相互確認した。