方針
(1) は底2>1にそろえて指数を比較する。(2)(3)は接線を求め,差の関数の増減から接線が下にあることを示す。(4)は(3)をx=anに適用し,0<log2<1を使って2−anをはさむ。
解答
(1) (22)2=(2)2=2である。また2<2で,底2は1より大きいから22<(2)2=2である。したがって2(22)<(2)2=2となる。よって2(22)<(22)2である。
(2) f′(x)=2log2(2)xである。f(2)=2より,接線の傾きはm=f′(2)=log2である。接線が(2,2)を通るから2=2m+kであり,k=2−2log2である。
(3) h(x)=f(x)−{(log2)x+2−2log2}とおく。するとh′(x)=2log2f(x)−log2=log2(2f(x)−1)である。f(x)は増加関数であり,f(2)=2であるから,h′(x)<0はx<2,h′(x)>0はx>2で成り立つ。またh′(2)=0である。したがってh(x)はx=2で最小となり,h(2)=0である。よってすべての実数xについてf(x)≧(log2)x+2−2log2=mx+kである。
(4)
(3)をx=anに適用するとan+1=f(an)≧(log2)an+2−2log2である。したがって2−an+1≦(log2)(2−an)が成り立つ。
またa1=2<2であり,an<2ならan+1=(2)an<(2)2=2であるから,すべての自然数nについてan<2である。よって0<2−an+1≦(log2)(2−an)である。e>2より0<log2<1であるから0<2−an≦(log2)n−1(2−2)となる。右辺は0に収束するのでn→∞liman=2である。
別解
解法2(凸性と平均値の定理を使う方法)
方針
f(x)=(2)x の2階導関数が正であることから、グラフが
x=2 における接線以上にあることを示す。数列の収束は、平均値の定理で
誤差 2−an が毎回 log2 倍未満になることを示す。
解答
(1)
1<2<2 だから22<22=2.底 2 は1より大きいので、指数を比べて2(22)<22=(22)2.(2)f′(x)=2log2(2)x,f(2)=2,f′(2)=log2.よって接線 y=mx+k はm=log2,k=2−2log2.(3)f′′(x)=4(log2)2(2)x>0だから f は狭義凸関数である。したがってグラフは各接線の上側にあり、
特に x=2 における接線についてf(x)≧(log2)x+2−2log2がすべての実数 x で成り立つ。
(4)
a1=2<2 であり、an<2 ならan+1=(2)an<(2)2=2.よって帰納的に an<2 である。平均値の定理により、
an<ξn<2 を満たす ξn が存在して2−an+1=f(2)−f(an)=f′(ξn)(2−an).f′ は増加し、e>2 より f′(2)=log2<1 だから0<2−an+1<(log2)(2−an).繰り返すと0<2−an<(log2)n−1(2−2)⟶0.はさみうちの原理よりn→∞liman=2.
総評
難度6,計算量5。想定時間は18分程度。接線を下からの評価として使う誘導問題である。(3)の増減確認を丁寧に書けば,(4)は差 2−an の評価に直結する。0<log2<1を用いるため,最後に収束のはさみ方を明示することが重要である。 広島大学公式の問題・出題意図と独立解答を照合し、結論・設問番号・論理の流れを再確認した。
冊子PDFで見る広大の指数・対数の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 2022年度 前期 理系数学 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。