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広島大学 2023年度 前期理系数学 第2問

原点をOとする座標平面上の2A(3,0),B(1,1)を考える.α,βを実数とし,点P(α,β)は直線OA上にも直線OB上にもないとする.直線OAに関して点Pと対称な点をQとし,直線OBに関して点Pと対称な点をRとする.次の問いに答えよ.
(1) 点Qおよび点Rの座標を,α,βを用いて表せ.
(2) 直線OAと直線QRが交点Sをもつための条件を,α,βのうちの必要なものを用いて表せ.さらに,このときの交点Sの座標を,α,βのうちの必要なものを用いて表せ.
(3) 直線OBと直線QRが交点Tをもつための条件を,α,βのうちの必要なものを用いて表せ.さらに,このときの交点Tの座標を,α,βのうちの必要なものを用いて表せ.
(4) α,βは(2)と(3)の両方の条件を満たすとし,S,Tは(2),(3)で定めた点であるとする.このとき,直線OAと直線BSが垂直となり,直線OBと直線ATが垂直となるα,βの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式ベクトル 座標設定図形的解釈文字消去必要十分条件

方針

反射先を座標で表し,直線QRを媒介変数で表す。OAとの交点はy=0OBとの交点はy=xを代入して求め,最後は垂直条件を座標の条件に直す。

解答

(1)
OAx軸であり,OBは直線y=xである。したがってQ=(α,β),R=(β,α)である。

(2)
直線QR上の点を(α,β)+u(βα,α+β)と表す。OAとの交点ではy=0であるからβ+u(α+β)=0である。よって交点をもつための条件はα+β0であり,このときu=βα+βである。したがってS=(α2+β2α+β,0)である。

(3)
OBとの交点ではx=yであるからα+u(βα)=β+u(α+β)となる。これはα+β=2αuであるから,交点をもつための条件はα0であり,このときu=α+β2αである。よってT=(α2+β22α,α2+β22α)である。

(4)
(2),(3)よりα+β0, α0である。直線OAと直線BSが垂直であるためには,BSが鉛直であればよい。点Bx座標は1であるからα2+β2α+β=1である。また,直線OBの傾きは1であるから,直線ATの傾きが1であればよい。したがってα2+β22α=32である。よってα2+β2=α+β,α2+β2=3αが成り立つ。これらからβ=2αであり,5α2=3αとなる。ここでα0よりα=35,β=65である。

別解

解法2(直線QRの法線ベクトルを直接求める方法)

方針

反射で得た Q,R を結ぶ直線を、傾きではなく法線方程式で表す。軸との交点は代入だけで求まり、最後の垂直条件も方向ベクトルの内積が0という形で処理できる。

解答

(1)
直線 OAx 軸、直線 OBy=x である。したがってQ=(α,β),R=(β,α).(2)(3)QR=(βα,α+β) だから、その法線ベクトルとして(α+β,αβ)をとれる。点 Q を通ることを用いると、直線 QR の方程式は(α+β)x+(αβ)y=α2+β2.(1)となる。

OA との交点では y=0 であるから、交点をもつ条件はα+β0であり、S=(α2+β2α+β,0).OB との交点では y=x であるから、(1)は2αx=α2+β2となる。したがって交点をもつ条件はα0であり、T=(α2+β22α,α2+β22α).(4)
S=(s,0) とおく。OA の方向ベクトルは (1,0) なので、OABS(1,0)(s1,1)=0s=1.よってα2+β2α+β=1.(2)また T=(t,t) とおくと、OB の方向ベクトルは (1,1) であるからOBAT(1,1)(t3,t)=0t=32.よってα2+β22α=32,α2+β2=3α.(3)(2),(3)の右辺を比較するとα+β=3α,すなわちβ=2α.これを(3)に代入して5α2=3α.交点条件より α0 だからα=35,β=65.

総評

目安時間は18〜22分。標準解法は反射点を結んで交点を個別に計算し、別解は QR の法線方程式を先に作った。交点条件 α+β0,α0 と、問題冒頭の「P は2直線上にない」という条件を混同しない。(4)では2本の垂線条件から同じ量 α2+β2 を二通りに表し、先に β=2α を得ると計算が短い。

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出典: 広島大学 2023年度一般選抜前期 数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。