方針
漸化式を(n+1)2an+1の形に直すと,bn+1=−6bnが出る。(4)ではlog2a2k=b2k+2log2(2k)に分解し,対数和は(3)で消えることを使う。
解答
(1) a1=2よりb1=log22=1である。またa2=(2316⋅2)2=161であるからb2=log2221/16=log2641=−6である。
(2)
漸化式より(n+1)2an+1=an6n12=(n2an)−6である。したがってbn+1=log2(n+1)2an+1=−6log2n2an=−6bnである。よって{bn}は初項1,公比−6の等比数列であり,bn=(−6)n−1である。
(3)
1≦k≦nのとき0≦log2k≦log2nであるから0≦k=1∑nlog2k≦nlog2nである。よって0≦62n1k=1∑nlog2k≦62nnlog2nである。右辺は与えられた極限により0に収束するので,はさみうちによりn→∞lim62n1k=1∑nlog2k=0である。
(4)
(2)よりb2k=(−6)2k−1=−62k−1である。またlog2a2k=b2k+2log2(2k)だからk=1∑nlog2a2k=−k=1∑n62k−1+2k=1∑nlog2(2k)である。ここでk=1∑n62k−1=6(1+62+⋯+62n−2)=356(62n−1)であり,また62n2k=1∑nlog2(2k)=62n2n+62n2k=1∑nlog2k→0である。したがって求める極限値は−356である。
別解
解法2(一般項を先に求めて偶数項の和を分離する方法)
方針
bn の漸化式を解いて an の閉じた形を先に得る。すると log2a2k は「多項式的に増える項」と「等比的に増える項」に分かれ、極限への寄与を別々に評価できる。
解答
(1) (2)
定義から an=n22bn である。これを漸化式へ代入するとan+1={(n22bn)3n6(n+1)}2=(n+1)22−6bn.よってbn+1=log2(n+1)2an+1=−6bn.またb1=log22=1,b2=−6.したがって {bn} は初項1、公比 −6 の等比数列でbn=(−6)n−1,an=n22(−6)n−1.(1)(3)
1≦k≦n では log2k≦log2n だから0≦62n1k=1∑nlog2k≦62nnlog2n.右辺は問題文で与えられた極限により0へ収束する。はさみうちの原理からn→∞lim62n1k=1∑nlog2k=0.(4)
(1)からlog2a2k=2log2(2k)+(−6)2k−1=2log2(2k)−62k−1.よって求める式は62n2k=1∑nlog2(2k)−62n1k=1∑n62k−1.(2)第1項についてk=1∑nlog2(2k)=n+k=1∑nlog2kであり、(3)と n/62n→0 から極限は0である。
第2項は等比数列の和よりk=1∑n62k−1=6j=0∑n−136j=356(36n−1).したがって(2)の極限は0−n→∞lim35⋅36n6(36n−1)=−356.
総評
目安時間は16〜20分。標準解法は各設問を順に処理し、別解は bn から an=n22(−6)n−1 を先に確定した。偶数番目では (−6)2k−1 が負になる符号に注意する。対数和は 36n に比べて無視でき、等比和だけが極限へ残る構造を明示すると答案が見通しよくなる。
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出典: 広島大学 2023年度一般選抜前期 数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。