広島大学 2024年度
文系数学 第2問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、関数、方程式・不等式
- 解法
- 式変形、置換、微分による最大最小、計算整理
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
実数tおよび0<a<bを満たす実数a,bに対し、
f(t)=∫ab(x−at)(x−bt)dx
とおく。次の問いに答えよ。
(1) f(0)をaとbを用いて表せ。
(2) 14f(1)+f(0)=0が成り立つとする。このとき、abの値を求めよ。
(3) 14f(1)+f(0)=0が成り立つとする。tの関数y=f(t)−f(0)の最小値が−6となるとき、aの値を求めよ。
出典:広島大学 2024年度 前期 文系 第2問
方針
解法1(標準解法)
積分を展開してf(0),f(1)を求め、条件式を(b−a)で整理する。比r=b/aに直してr>1の根を選び、b=2aのもとでtの二次関数を平方完成する。
解法2(区間の標準化)
d=b−a>0とおき、x=a+duで積分区間を0≦u≦1へ標準化する。端点からの距離の積を使ってf(1)を即座に出し、(3)ではb=2aを最初から代入して無次元化した積分を計算する。
解答
解法1(標準解法)
(1)
f(0)=∫abx2dx=3b3−a3=3(b−a)(a2+ab+b2)
である。
(2)
f(1)=∫ab(x−a)(x−b)dx=−6(b−a)3
である。したがって
14f(1)+f(0)=0
は
−37(b−a)3+3(b−a)(a2+ab+b2)=0
と同値である。b>aよりb−a>0なので
a2+ab+b2=7(b−a)2
である。r=abとおくと
2r2−5r+2=0
となる。r>1より
ab=2
である。
(3)
(2)より b=2a である。一般に
f(t)−f(0)=−2(a+b)(b2−a2)t+ab(b−a)t2
であるから、b=2aを代入して
f(t)−f(0)=a3(2t2−29t)
である。この二次関数の最小値は
−3281a3
である。これが−6に等しいので
a3=2764
となり、
a=34
である。
解法2(区間の標準化)
d=b−a>0とおき
x=a+du(0≦u≦1)
と置換する。
(1)
t=0では直接
f(0)=∫abx2dx=3b3−a3=3(b−a)(a2+ab+b2).
(2)
t=1のとき
x−a=du,x−b=d(u−1),dx=ddu
だから
f(1)=d3∫01u(u−1)du=−6d3.
条件14f(1)+f(0)=0から
−37d3+3d(a2+ab+b2)=0.
d>0で割り、r=b/a>1とおくと
1+r+r2=7(r−1)2.
すなわち
2r2−5r+2=(2r−1)(r−2)=0.
r>1より
ab=2.
(3)
b=2aなので、x=au(1≦u≦2)と置くと
f(t)=a3∫12(u−t)(u−2t)du=a3∫12{u2−3tu+2t2}du=a3(37−29t+2t2).
f(0)=7a3/3なので
y=f(t)−f(0)=a3(2t2−29t).
平方完成すると
y=2a3(t−89)2−3281a3.
最小値が−6であるから
−3281a3=−6,a3=2764.
a>0より
a=34.
このとき頂点はt=9/8で、実際に最小値をとる。