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広島大学 2024年度 前期文系数学 第4問

aとrを正の実数とする。座標平面上の放物線y=x2と、中心(0,a)、半径rの円Cを考える。次の問いに答えよ。

(1) a=rとする。このとき、放物線y=x2と円Cとの共有点が一つのみになるようなrの値の範囲を求めよ。

(2) 円Cが不等式y>0の表す領域に含まれるための必要十分条件をaとrを用いて表せ。

(3) aとrは(2)で求めた条件を満たすとする。このとき、放物線y=x2と円Cとの共有点がちょうど二つになるような(r,a)の範囲をra平面に図示せよ。

(4) 正の実数sに対し、中心(0,a+r+s)、半径sの円をC′とする。円Cと円C′は次の条件(i)と(ii)を満たすとする。

(i) 円Cは不等式y>0の表す領域に含まれ、さらに放物線y=x2と円Cとの共有点はちょうど二つである。

(ii) 放物線y=x2と円C′との共有点はちょうど二つである。

このとき、sをrを用いて表せ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25分

図形と方程式、関数、方程式・不等式 置換、判別式、必要十分条件、接線・法線、グラフの概形

方針

u=x2≧0へ置換し、共有点数をuの二次方程式の非負解の個数へ翻訳する。円が上半平面に含まれる条件のもとでは、ちょうど2共有点は正の重解に対応する。

解答

(1)
放物線上の点を(x,x2)とすると、円との共有点はx2+(x2−r)2=r2を満たす。u=x2とおくとu(u+1−2r)=0である。u=0は点(0,0)を与える。もう一つの解 u=2r−1 が正なら共有点はさらに2個増える。したがって共有点が一つのみである条件は2r−1≦0であり、0<r≦12である。

(2)
円Cの最下点のy座標は a−r である。円全体が y>0 の表す領域に含まれるための必要十分条件はa−r>0すなわちa>rである。

(3)
放物線と円Cの共有点はu2+(1−2a)u+a2−r2=0(u=x2≧0)で判定できる。(2)より a>r なので、定数項 a2−r2 は正であり、u=0は解でない。共有点がちょうど二つであるためには、この二次方程式が正の重解をもてばよい。

判別式が0である条件は(1−2a)2−4(a2−r2)=0すなわちa=r2+14である。このとき重解はu=a−12=r2−14であるから、正であるために r>12 が必要である。逆に r>12、a=r2+14 なら a−r=(r−12)2>0 であり条件を満たす。

したがって図示すべき範囲はa=r2+14,r>12で表される放物線上の部分である。

(4)
(i)よりa=r2+14,r>12である。円C′の中心のy座標を a′=a+r+s とおく。円C′が放物線とちょうど二つの共有点をもつためには、(3)と同じ判定によりa′=s2+14である。したがってa+r+s=s2+14である。ここに a=r2+14 を代入するとr2+r+s=s2となり、(s−r)(s+r)=s+rである。s+r>0よりs=r+1である。

別解

解法2(接線と半径の直交)

方針

ちょうど2つの共有点は左右対称な2点での接触であることを用いる。接点(t,t2)における放物線の接線方向(1,2t)と円の半径方向(t,t2−a)の直交条件からa,rの関係を直接導く。

解答

(1)
a=rのとき円は原点を通る。放物線上の点(x,x2)が円上にもある条件はx2+(x2−r)2=r2,すなわちx2(x2+1−2r)=0.x=0以外の共有点が生じない条件は2r−1≦0である。r>0と合わせて0<r≦12.(2)
円Cの最下点のy座標はa−rである。円周も内部もすべてy>0に含まれるための必要十分条件はa>r.(3)
条件a>rのもとでは円はx軸より上にあり、共有点はx座標が正負で対になって現れる。共有点がちょうど2つなら、右側の共有点(t,t2)(t>0)で円と放物線は接する。

放物線の接線方向ベクトルは(1,2t),円の中心(0,a)から接点へ向かう半径ベクトルは(t,t2−a)である。接線と半径は直交するから(1,2t)⋅(t,t2−a)=0.t>0より1+2(t2−a)=0,a=t2+12.(1)また半径についてr2=t2+(t2−a)2=t2+14.したがってa=r2+14,t2=r2−14>0.よって必要条件はr>12,a=r2+14.(2)逆に(2)ならt=r2−1/4>0とおけ、(±t,t2)で接する。またa−r=(r−12)2>0で(2)の上半平面条件も満たす。したがってra平面ではa=r2+14(r>12)で表される曲線部分である。端点(1/2,1/2)は含まない。

(4)
円Cには(3)を適用できるのでa=r2+14.(3)円C′の中心の高さをa′=a+r+sとする。条件(ii)の2共有点も左右対称な接点であり、同じ接線・半径の議論からa′=s2+14.(4)(3),(4)よりr2+14+r+s=s2+14,すなわち(s−r)(s+r)=s+r.s+r>0で割ってs=r+1.この値はs>1/2も自動的に満たすため、C′の2つの接点も実在する。

総評

難度7、計算量6、想定22分。代数解法ではu=x2の正の重解、幾何解法では接線方向と半径方向の直交が中心である。どちらからもa=r2+1/4,r>1/2を得る。端点(1/2,1/2)は円がy>0に含まれず除外される。(4)は同じ接触条件を2つの円へ適用し、s=r+1を確認した。

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出典: 広島大学 2024年度 前期 文系数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。