問題
とを正の実数とする。座標平面上の放物線と、中心、半径の円を考える。次の問いに答えよ。
(1) とする。このとき、放物線と円との共有点が一つのみになるようなの値の範囲を求めよ。
(2) 円が不等式の表す領域に含まれるための必要十分条件をとを用いて表せ。
(3) とは(2)で求めた条件を満たすとする。このとき、放物線と円との共有点がちょうど二つになるようなの範囲を平面に図示せよ。
(4) 正の実数に対し、中心、半径の円をとする。円と円は次の条件(i)と(ii)を満たすとする。
(i) 円は不等式の表す領域に含まれ、さらに放物線と円との共有点はちょうど二つである。
(ii) 放物線と円との共有点はちょうど二つである。
このとき、をを用いて表せ。
方針
解法1(標準解法)
へ置換し、共有点数をの二次方程式の非負解の個数へ翻訳する。円が上半平面に含まれる条件のもとでは、ちょうど2共有点は正の重解に対応する。
解法2(接線と半径の直交)
ちょうど2つの共有点は左右対称な2点での接触であることを用いる。接点における放物線の接線方向と円の半径方向の直交条件からの関係を直接導く。
解答
解法1(標準解法)
(1)
放物線上の点をとすると、円との共有点は
を満たす。とおくと
である。は点を与える。もう一つの解 が正なら共有点はさらに個増える。したがって共有点が一つのみである条件は
であり、
である。
(2)
円の最下点の座標は である。円全体が の表す領域に含まれるための必要十分条件は
すなわち
である。
(3)
放物線と円の共有点は
で判定できる。(2)より なので、定数項 は正であり、は解でない。共有点がちょうど二つであるためには、この二次方程式が正の重解をもてばよい。
判別式がである条件は
すなわち
である。このとき重解は
であるから、正であるために が必要である。逆に 、 なら であり条件を満たす。
したがって図示すべき範囲は
で表される放物線上の部分である。
(4)
(i)より
である。円の中心の座標を とおく。円が放物線とちょうど二つの共有点をもつためには、(3)と同じ判定により
である。したがって
である。ここに を代入すると
となり、
である。より
である。
解法2(接線と半径の直交)
(1)
のとき円は原点を通る。放物線上の点が円上にもある条件は
すなわち
以外の共有点が生じない条件はである。と合わせて
(2)
円の最下点の座標はである。円周も内部もすべてに含まれるための必要十分条件は
(3)
条件のもとでは円は軸より上にあり、共有点は座標が正負で対になって現れる。共有点がちょうど2つなら、右側の共有点()で円と放物線は接する。
放物線の接線方向ベクトルは
円の中心から接点へ向かう半径ベクトルは
である。接線と半径は直交するから
より
また半径について
したがって
よって必要条件は
逆に(2)ならとおけ、で接する。また
で(2)の上半平面条件も満たす。したがって平面では
で表される曲線部分である。端点は含まない。
(4)
円には(3)を適用できるので
円の中心の高さをとする。条件(ii)の2共有点も左右対称な接点であり、同じ接線・半径の議論から
(3),(4)より
すなわち
で割って
この値はも自動的に満たすため、の2つの接点も実在する。