方針
まず を用いて とおき、二次方程式から を得る。偏角条件で に決まり、正六角形の非零頂点の比を調べると が確定する。つぎに とおき、 を の倍数で表す。 は のいずれかなので、 を3候補に限って2本目の方程式に代入し、 を決定する。最後に各組の頂点座標を列挙して図示に対応させる。
解答
(1) なので とおく。条件 を で割ると である。したがって である。
ここで であり、条件 より である。
正六角形の辺 を表す複素数を とし、 とおく。頂点は反時計回りにと表せる。非零頂点どうしの比が になるのは から への比だけである。したがって である。
(2)
(1)より である。また は互いに異なるので、 は のいずれかである。 とおくと、候補は である。2つ目の方程式 に 、 を代入し、 で割るとである。したがって各候補について は次のように決まる。さらに より、得られる組はである。
それぞれの組について、正六角形の頂点は次のように図示できる。第1の組では第2の組では第3の組ではいずれも とし、上に列挙した を順に結べば、反時計回りの正六角形 になる。
別解
解法2
方針
(1) は を解いて、原点中心の回転・拡大として を特定する。(2)は2本目の方程式を と因数分解する。前者は対角線 の中点で頂点にならないため 。あとは の各回転倍率と比較して3組を得る。
解答
(1) なので、最初の方程式を で割るとよって偏角条件から負号は除かれ、である。つまり の点を原点のまわりに反時計回りに 回転し、距離を2倍すると の点になる。正六角形 の頂点のうち、この関係になるのはだけである。
(2) 2本目の方程式はと因数分解できる。 は線分 の中点であり、正六角形の頂点ではない。したがってである。 とおく。 を基準にすると は と異なる非零頂点なので、候補は である。
のとき、 より 。したがって のとき、 より 。したがって のとき、 より 。したがって3組に対応する正六角形は次の通りである。赤点が に対応する3頂点を表す。
総評
複素数の代数条件を正六角形の回転・拡大へ翻訳する論証問題。目安時間は20〜26分。公式出題意図は、複素数の基本性質から図形的性質を導く洞察力と計算力を評価するとしている。偏角条件で を除くこと、 が頂点でないこと、 の候補が で尽くされることを書く。代入法と因数分解法で同じ3組を得て、各組は元の2方程式への代入と実際の頂点図で検算する。