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岡山大学 2024年度 前期文系数学 第4問

座標平面において,放物線y=x2+1C,原点を中心とする半径rの円をDとする.ただし,r>0とする.放物線Cと円Dは共有点をもたないとする.以下の問いに答えよ.

(1) rの値の範囲を求めよ.

(2) 0<θ<πのとき,円D上の点(rcosθ,rsinθ)におけるDの接線をlとする.接線lと放物線Cで囲まれた図形の面積Sを求めよ.ただし,Srsinθを用いて表すこと.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

微分積分図形と方程式 判別式、式変形、定積分評価面積計算

方針

共有点条件へu=x2を導入して原点から放物線までの距離の最小値を求める。接線と放物線の交点方程式の判別式から根の差を出し、放物線弓形の積分を計算する。

解答

(1)
放物線 C と円 D が共有点をもつとすると,y=1x2 を円の方程式 x2+y2=r2 に代入してx2+(1x2)2=r2である。u=x2 とおくと u0u+(1u)2=u2u+1=(u12)2+34である。したがって左辺の最小値は 34 であり,r234 のとき共有点をもつ。共有点をもたない条件は0<r2<34であるから,求める範囲は0<r<32である。

(2) s=sinθ,c=cosθ とおく。0<θ<π より s>0 である。円 D 上の点 (rc,rs) における接線 lcx+sy=rである。放物線 y=x2+1 との交点の x 座標はx2+1=rcxsすなわちsx2cx+rs=0を満たす。この二次方程式の判別式はΔ=c24s(rs)=1+3s24rsである。(1)の範囲では 0<r<32 なので Δ>0 であり,2交点が存在する。

接線と放物線の間の面積を求める。接線と放物線の差はrcxs(x2+1)=x2csx+rs1である。この二次式の2つの根を p<q とすると,qp=Δs である。2交点の間では放物線が接線より上にあるから,S=pq(xp)(qx)dx=(qp)36である。したがってS=(1+3sin2θ4rsinθ)3/26sin3θである。

別解

解法2(平方完成した放物線弓形)

方針

原点と放物線上の点との距離の2乗をxで微分して(1)を確認する。(2)では接線と放物線の縦の差を平方完成し、対称区間上のA2X2の積分へ直接変換する。

解答

(1)
放物線上の点(x,1x2)と原点との距離の2乗をF(x)=x2+(1x2)2=x4x2+1とする。F(x)=4x32x=2x(2x21)より、極値候補はx=0, ±1/2である。またxF(x)だから、F(±12)=34が最小値である。したがって円が放物線と共有点をもたない条件は0<r2<34,すなわち0<r<32.(2)
s=sinθ>0,c=cosθとおく。円上の点(rc,rs)での接線はcx+sy=r.よって接線はy=(rcx)/sであり、放物線と接線の縦の差はH(x)=(x2+1)rcxs=x2+csx+1rs.ここでΔ=c24s(rs)=1+3s24rsとおくと、平方完成によりH(x)=Δ4s2(xc2s)2.(1)まずΔ>0を確認する。Δ=3(s2r3)2+14r23.(1)の範囲r2<3/4より右辺は正である。したがって接線と放物線は異なる2点で交わり、(1)が正となる部分が囲まれた図形である。X=xc2s,A=Δ2sとおくと、交点はX=±Aに対応する。よってS=AA(A2X2)dX=[A2XX33]AA=4A33=Δ3/26s3.したがってS=(1+3sin2θ4rsinθ)3/26sin3θ.s>0なので分母の符号や平方根の枝に曖昧さはない。

総評

難度6、計算量6、想定20分。(1)は原点から放物線までの最短距離、(2)は接線が切り取る放物線弓形の面積である。根の差を使う標準解法と平方完成による対称積分で同じ式を得た。Δ=3(sinθ2r/3)2+14r2/3>0も明示した。

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出典: 岡山大学 2024年度 前期 文系数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。