方針
一次不定方程式の特殊解から一般解を作り, を整数パラメータの一次式にする。絶対値を最小にするには,その一次式が0に最も近くなる整数を選ぶ。別解では合同式から小さい特殊解を直接求める。
解答
(1)
であるから,整数解の一つはである。
(2)
(1)より は の整数解である。したがってであり, と は互いに素だから,整数 を用いてと表される。逆にこの形の はすべて を満たすので,求める整数解はである。
(3)
(2)の一般解についてである。 は整数なので, を0に最も近くするには, に最も近い整数 を選べばよい。このときであり,である。よって最小値は ,そのとき である。
別解
別解(合同式から小さい一般解を作る)
方針
から を得て, とする。 が最小になる整数 を選ぶ。
解答
(1) より,例えば である。
(2) を を法として見ると である。 の逆数は だから となる。したがってが全整数解である。
(3) である。 に最も近い整数は であり,このとき である。よって最小値は2である。
総評
【公式出題意図・解答例との対応】公式は,一次不定方程式の一般解を求め,整数解全体の中で絶対値を最小にする力を確認する問題としている。公式解答の最小値 , と一致する。
難度3,計算量3。想定時間は8分程度。理系第1問と (1)(2) は共通だが,(3) は自然数条件がなく「最小値」を問う別問題であるため,独立エントリとして扱う。
【別解監査】合同式から を直接得る別解を収録した。この形では となり, が一目で選べる。
【独立検算】十分広い整数範囲を列挙し, の最小値が2で,それを与える整数解が であることを確認した。