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広島大学 2020年度 前期文系数学 第1問

m,p,q を実数とする。二つの関数をf(x)=23x2+13x,g(x)=16(x−p)2+qと定める。座標平面上の放物線C1:y=f(x),C2:y=g(x)および直線 l:y=mx について、次の二つの条件を仮定する。

(i) 直線 l は原点 O において放物線 C1 に接する。

(ii) 直線 l は放物線 C2 に接する。

直線 l と放物線 C2 の接点を A とする。次の問いに答えよ。

(1) m の値を求めよ。

(2) q を p を用いて表せ。また、点 A の座標を p を用いて表せ。

(3) p\neqq−1 とする。放物線 C1 と放物線 C2 の二つの共有点の x 座標を p を用いて表せ。

(4) p=2 とする。放物線 C1 と放物線 C2 で囲まれた図形のうち、x≧0 の範囲にある部分の面積 S と、x≦0 の範囲にある部分の面積 T をそれぞれ求めよ。

難易度5/ 10計算量6/ 10目安18分

微分、積分、図形と方程式 接線・法線、判別式、展開・因数分解、面積計算

方針

原点での接線の傾きから m を決める。次に C2 の導関数を直線の傾きと等置して接点を求め、接点が直線上にある条件から q を定める。共有点は二次方程式を因数分解し、最後は二つの放物線の上下関係を確認して別々に積分する。

解答

(1)

微分するとf′(x)=43x+13.直線 l は原点で C1 に接するからm=f′(0)=13.(2)g′(x)=13(x−p)である。接点の x 座標を r とすると、接線の傾きが 1/3 であることから13(r−p)=13,r=p+1.接点は直線 y=x/3 上にもあるのでg(p+1)=16+q=p+13.したがってq=2p+16,A=(p+1,p+13).(3)

共有点では f(x)=g(x) である。両辺を6倍して整理すると3x2+2(p+1)x−(p+1)2=0.左辺は{3x−(p+1)}(x+p+1)と因数分解できる。p\neqq−1 だから二つの解は異なり、x=p+13,x=−(p+1)である。

(4)

p=2 のとき q=5/6 であり、f(x)−g(x)=12(x+3)(x−1).したがって共有点は x=−3,1 で、−3<x<1 では g(x)>f(x) である。位置関係は次図のようになる。

よってS=∫01{g(x)−f(x)} dx,T=∫−30{g(x)−f(x)} dx.ここでg(x)−f(x)=−12x2−x+32だから、S=56,T=92.

別解

解法2(接線との差を完全平方にする)

方針

直線 y=x/3 と各放物線との差を見る。C2 がこの直線に接する条件を判別式0として処理すると、差が完全平方になる。さらに f−g も積の形へ直し、交点と面積を一つの式から読む。

解答

(1) f(x)−x3=23x2であるから、直線 y=x/3 は原点で C1 に接する。したがってm=13.(2)

直線と C2 の差は6(g(x)−x3)=x2−2(p+1)x+p2+6q.これが重解をもつための条件は{2(p+1)}2−4(p2+6q)=0.よってq=2p+16.このときg(x)−x3=16{x−(p+1)}2となるので、接点はA=(p+1,p+13)である。

(3)

(2) の q を用いるとf(x)−g(x)=16{3x−(p+1)}(x+p+1).したがって p\neqq−1 のとき、共有点の x 座標はp+13,−(p+1)である。

(4)

p=2 ならg(x)−f(x)=12(1−x)(x+3).よってS=12∫01(1−x)(x+3) dx=56,T=12∫−30(1−x)(x+3) dx=92.

総評

難度5、目安時間18分。接線条件を『導関数の値』で処理する方法と、『放物線と直線の差が完全平方になる』と見る方法が対応している。後者を使うと接点、共有点、上下関係が因数分解された式から一続きに読める。面積は x=0 で左右に分け、積分区間を取り違えないことが重要である。

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出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。