広島大学 2026年度
文系数学 第4問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- I・II・A・B・C
- 分野
- 関数、微分、積分
- 解法
- 接線・法線、面積計算、置換、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 30分
問題
m,aを実数とし,二つの関数
f(x)=x2−mx+a,g(x)=xf(x)
を考える。座標平面上の放物線y=f(x)をC1とし,曲線y=g(x)をC2とする。f(1)=0,g′(a)<0であるとする。次の問いに答えよ。
(1) 実数α,βに対して
∫αβ(x−α)(x−β)dx=−61(β−α)3
が成り立つことを示せ。
(2) mをaを用いて表せ。また,aのとり得る値の範囲を求めよ。
(3) 放物線C1とx軸で囲まれた部分の面積S1をaを用いて表せ。
(4) 曲線C2上の点P(a,g(a))を考える。点Pにおける曲線C2の接線をℓとする。直線ℓと放物線C1で囲まれた部分の面積S2をaを用いて表せ。
(5) S1とS2をそれぞれ(3)と(4)で求めたものとし,T=S1−4S2とする。aが(2)で求めた範囲を動くとき,Tが最大となるaの値とそのときのTの値を求めよ。
出典:広島大学 2026年度 前期 文系 第4問
方針
f(1)=0からf(x)=(x−a)(x−1)に直す。接線と放物線の交点も因数分解で求められるので,(1)の積分公式を二度使って面積を出し,最後は(1−a)3を一変数として最大化する。
解答
(1)
x=α+uとおくと,積分区間は0≦u≦β−αとなり,
∫αβ(x−α)(x−β)dx=∫0β−αu{u−(β−α)}du
である。よって
∫0β−α{u2−(β−α)u}du=3(β−α)3−2(β−α)3=−61(β−α)3
である。
(2)
f(1)=0より
1−m+a=0
であるから,
m=a+1
である。また
g′(x)=3x2−2mx+a
であるから,m=a+1を用いると
g′(a)=3a2−2a(a+1)+a=a(a−1)
である。g′(a)<0より
0<a<1
である。
(3)
m=a+1より
f(x)=x2−(a+1)x+a=(x−a)(x−1)
である。0<a<1だから,a<x<1でf(x)<0である。したがって(1)を用いて
S1=−∫a1(x−a)(x−1)dx=61(1−a)3
である。
(4)
f(a)=0であるからg(a)=af(a)=0であり,点Pは(a,0)である。接線ℓの傾きは
g′(a)=a(a−1)
であるから,ℓは
y=a(a−1)(x−a)
である。放物線C1との差をとると
f(x)−a(a−1)(x−a)=(x−a){x−(1−a+a2)}
である。よってもう一つの交点のx座標は1−a+a2である。a<x<1−a+a2では接線が放物線の上にあるので,(1)より
S2=−∫a1−a+a2(x−a){x−(1−a+a2)}dx=61{(1−a+a2)−a}3=61(1−a)6
である。
(5)
(3),(4)より
T=61(1−a)3−64(1−a)6
である。u=(1−a)3とおくと,0<a<1より0<u<1であり,
T=61(u−4u2)
である。これはu=1/8のとき最大となる。したがって
1−a=21,a=21
であり,最大値は
61(81−4⋅641)=961
である。