一橋大学 2017年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 前期日程対象学部
- 分野
- 数と式、論証・証明
- 解法
- 式変形、恒等式比較、一意性証明
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 10分
問題
P(0)=1,P(x+1)−P(x)=2xを満たす整式P(x)を求めよ。
出典:一橋大学 2017年度 前期 文系 第3問
方針
解法1
x2−x+1 が条件を満たすことを先に確認し,差 Q(x)=P(x)−(x2−x+1) を考える。すると Q(x+1)−Q(x)=0 となるので,周期1をもつ整式は定数に限られることを次数で示し,Q(0)=0 から結論する。
解法2
未知整式の次数を差分の次数から決め,2次式 Ax2+Bx+C とおいて係数比較する。候補を先に当てる必要がない直接解法である。
解答
解法1
x2−x+1 について
{(x+1)2−(x+1)+1}−(x2−x+1)=2x
であり,また x=0 での値は 1 である。そこで
Q(x)=P(x)−(x2−x+1)
とおく。条件より
Q(x+1)−Q(x)=0
であり,さらに Q(0)=P(0)−1=0 である。
ここで Q(x) が定数でないと仮定し,その次数を d≧1,最高次の係数を c=0 とする。このとき Q(x+1)−Q(x) の最高次の項は cdxd−1 であり,零多項式にはならない。これは Q(x+1)−Q(x)=0 に反する。したがって Q(x) は定数である。Q(0)=0 だから Q(x)=0 である。
よって
P(x)=x2−x+1
である。
解法2
P の次数を d とする。定数でなければ P(x+1)−P(x) の次数は d−1 である。右辺 2x は1次式だから
d=2.
そこで
P(x)=Ax2+Bx+C
とおくと
P(x+1)−P(x)=2Ax+(A+B).
これが恒等的に 2x に等しいので
2A=2,A+B=0.
したがって A=1,B=−1 である。また P(0)=1 より C=1。ゆえに
P(x)=x2−x+1.