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一橋大学 2017年度 前期文系数学 第5問

xy平面上の直線x=y+1k, yz平面上の直線y=z+1l, xz平面上の直線z=x+1mとする。直線k上に点P1(1,0,0)をとる。l上の点P2P1P2lとなるように定め, m上の点P3P2P3mとなるように定め, k上の点P4P3P4kとなるように定める。以下, 同様の手順でl,m,k,l,m,k,上の点P5,P6,P7,P8,P9,P10,を定める。
(1) 点P2,P3の座標を求めよ。
(2) 線分PnPn+1の長さをnを用いて表せ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

ベクトル図形と方程式数列 ベクトル成分計算漸化式の変形状態分類、計算整理

方針

各直線を媒介変数で表し,点が乗る直線の順序を k,l,m,k,l,m, として統一する。次の直線への垂線条件は,次の直線の方向ベクトルとの内積が0であることに直す。どの遷移でも同じ漸化式 an+1=(an1)/2 が得られるので,媒介変数を明示してから長さの二乗を整理する。

解答

(1)
3直線を媒介変数で表すとk:(x,y,z)=(1+s,s,0),l:(x,y,z)=(0,1+t,t),m:(x,y,z)=(u,0,1+u)である。

P2l 上の点 (0,1+t,t) とおく。l の方向ベクトルは (0,1,1) であり,P1P2=(1,1+t,t)だから,P1P2l より(1+t)+t=0である。したがって t=12 であり,P2=(0,12,12)である。

次に P3m 上の点 (u,0,1+u) とおく。m の方向ベクトルは (1,0,1) であり,P2P3=(u,12,32+u)だから,P2P3m よりu+(32+u)=0である。よって u=34 であり,P3=(34,0,14)である。

(2)
点が k,l,m 上にあるとき,それぞれK(a)=(1+a,a,0),L(a)=(0,1+a,a),M(a)=(a,0,1+a)と表す。問題文の手順では点は k,l,m,k,l,m, の順に乗る。Pn の媒介変数を an とする。

例えば Pn=K(an)Pn+1=L(an+1) の場合,L の方向ベクトル (0,1,1) との内積が0であるから(1+an+1an)+an+1=0すなわちan+1=an12である。l から mm から k の場合も座標の巡回置換で同じ式になる。

いま a1=0 であり,an+1+1=an+12だからan=21n1である。

長さはどの遷移でも同じ形で計算できる。k から l の場合を計算すると,PnPn+1=(1an,1+an+1an,an+1)である。an=2an+1+1 を用いるとPnPn+1=(2an+12,an+1,an+1)となるので,PnPn+12=6an+12+8an+1+4である。ここに an+1=2n1 を代入してPnPn+12=6(12n1)2+8(12n1)+4=242n+622nを得る。

したがってPnPn+1=242n+622n(n=1,2,3,)である。

別解

解法2

方針

各直線上の点を同じ媒介変数で表し,漸化式を解いた後,nmod3 ごとの座標を明記する。連続する2点の座標差を直接計算して長さを得る。

解答

(1) k:K(t)=(1+t,t,0),l:L(t)=(0,1+t,t),m:M(t)=(t,0,1+t).P2=L(t) とおくと,方向ベクトル (0,1,1) との垂直条件から(1+t)+t=0,よってP2=(0,12,12).同様に P3=M(u) とおけばu+(32+u)=0よりP3=(34,0,14).(2) Pn の属する直線上での媒介変数を an とする。どの遷移でも次の直線の方向ベクトルとの内積が0となる条件はan+1=an12.a1=0 だからan=21n1.したがってPn={K(an)n1(mod3),L(an)n2(mod3),M(an)n0(mod3).例えば K(an) から L(an+1) への座標差を取り,an=2an+1+1 を使うとPnPn+12=6an+12+8an+1+4.他の2遷移も座標の巡回置換なので同じである。an+1=2n1 を代入してPnPn+1=242n+622n.

総評

難度7,計算量7。想定時間は25分以上。空間内の3直線を媒介変数で統一し,垂線条件を方向ベクトルとの内積で処理する問題である。初期手順と整合する直線順は k,l,m,k,l,m, であり,どの遷移でも同じ漸化式に帰着する。採点点は,P2,P3 の媒介変数計算,方向ベクトルとの内積条件,長さの二乗を先に求める整理である。点列順を誤ると漸化式が変わるため,問題文の循環順の確認が重要である。

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出典: 一橋大学 2017年度 前期 数学 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。