一橋大学 2018年度
文系数学 第5問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 前期日程対象学部
- 分野
- 関数、積分
- 解法
- 式変形、面積計算、定積分評価、小問利用
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
a を実数とし
f(x)=x−x3,g(x)=a(x−x2)
とする。2つの曲線
y=f(x),y=g(x)
は 0<x<1 の範囲に共有点を持つ。
(1) a のとりうる値の範囲を求めよ。
(2) 2つの曲線 y=f(x),y=g(x) で囲まれた2つの部分の面積が等しくなるような a の値を求めよ。
出典:一橋大学 2018年度 前期 文系 第5問
方針
解法1
f(x)−g(x) を因数分解して内部の共有点を求める。(2)では共有点の左右で差の符号が逆になるため,2領域の面積が等しい条件を区間全体の符号つき積分が 0 になる条件へ置き換える。
解法2
差を x(1−x)(x−c) と書き,x(1−x) を区間 [0,1] の中央に関して対称な重みとみなす。面積等分点 c はこの重みの重心に当たり,置換 x↦1−x だけで c=1/2 と分かる。
解答
解法1
(1)
2曲線の差は
f(x)−g(x)=x−x3−a(x−x2)=x(1−x)(x+1−a).
0<x<1 では x(1−x)>0 だから,この範囲の共有点は
x+1−a=0,x=a−1
である。この点が 0<x<1 に入る条件は
0<a−1<1.
したがって
1<a<2.
(2)
c=a−1 とおくと 0<c<1 であり
f(x)−g(x)=x(1−x)(x−c).
よって
0<x<c
では f(x)<g(x),
c<x<1
では f(x)>g(x) である。2つの領域の面積が等しいことは
∫01{f(x)−g(x)}dx=0
と同値である。
実際に計算すると
∫01{f(x)−g(x)}dx=∫01(x2−x3)dx+(1−a)∫01(x−x2)dx=(31−41)+(1−a)(21−31)=123−2a.
したがって
3−2a=0,a=23.
これは 1<a<2 を満たす。
よって求める値は
a=23
である。
解法2
(1)
f(x)−g(x)=x(1−x)(x+1−a)
である。0<x<1 では x(1−x)>0 なので,内部の共有点は
x=a−1.
これが 0 と 1 の間にあるための条件は
1<a<2.
(2)
c=a−1,w(x)=x(1−x)
とおく。すると
f(x)−g(x)=w(x)(x−c)
であり,w(x)>0 (0<x<1) である。左右の面積が等しい条件は
∫0cw(x)(c−x)dx=∫c1w(x)(x−c)dx.
両辺を移項すると
∫01w(x)(x−c)dx=0.
したがって
c=∫01w(x)dx∫01xw(x)dx.
ここで
w(1−x)=(1−x)x=w(x)
だから,置換 x=1−u により
∫01xw(x)dx=∫01(1−x)w(x)dx.
両辺を加えると
2∫01xw(x)dx=∫01w(x)dx.
よって
c=21.
c=a−1 だったから
a=1+c=23.
これは (1) の範囲に入るので,求める値は
a=23
である。