方針
P=(x,y),円 C3 の半径を r とおく。内接・外接条件から,P から (2,0),(1,0) までの距離の和が 3 になることを導く。これにより P は楕円上を動く。楕円の方程式から y2 を x で表し,三角形 OPQ の面積 ∣xy∣/2 を最大化する。
解答
P=(x,y) とし,円 C3 の半径を r とする。C3 が C1 に内接するから(x−2)2+y2+r=2である。また C3 が C2 に外接するから(x−1)2+y2=r+1である。これらを加えると(x−2)2+y2+(x−1)2+y2=3となる。したがって P は焦点 (1,0),(2,0),長軸の長さ 3 の楕円上にある。
この楕円の中心は (3/2,0),長半径は 3/2,焦点距離は 1/2 であるから,短半径の2乗は (3/2)2−(1/2)2=2 である。よって楕円の方程式は9/4(x−3/2)2+2y2=1である。これを整理するとy2=98x(3−x)であり,0<x<3 である。
三角形 OPQ の面積を S とすると,Q=(x,0) だから S=∣xy∣/2 である。よってS2=4x2y2=92x3(3−x)を最大にすればよい。h(x)=x3(3−x) とおくとh′(x)=3x2(3−x)−x3=x2(9−4x)であるから,0<x<3 で最大となるのは x=9/4 のときである。
このとき y2=98⋅49⋅43=23 である。したがって最大面積は21⋅49⋅23=1696である。
別解
解法2(相加相乗平均)
方針
接触条件からPの軌跡が楕円になるところまでは同じである。面積の2乗を S2=(2/9)x3(3−x) とした後,微分せずに4数 x/3,x/3,x/3,3−x へ相加相乗平均を用いる。
解答
円 C3 の半径を r,中心を P=(x,y) とする。C1 への内接と C2 への外接から(x−2)2+y2=2−r,(x−1)2+y2=1+r.したがって(x−2)2+y2+(x−1)2+y2=3.よってPは焦点 (1,0),(2,0),長半径 3/2,短半径 2 の楕円上にあり,9/4(x−3/2)2+2y2=1.整理するとy2=98x(3−x),0<x<3.三角形OPQの面積を S とするとS2=4x2y2=92x3(3−x).ここで正の4数3x,3x,3x,3−xの和は3である。相加相乗平均の関係から427x3(3−x)≦43.したがってx3(3−x)≦27(43)4=2562187.等号成立は3x=3−xすなわち x=9/4 のときであり,これは 0<x<3 を満たす。ゆえにS2≦92⋅2562187=128243.S>0 なのでS≦128243=1696.等号を実現するPが楕円上に存在するため,最大値は 96/16 である。
総評
難度6,計算量5。想定時間は18分程度。接する円の中心距離条件を半径 r ごと消去し,楕円の軌跡に変える発想が中心である。その後は座標計算と一変数最大化で進む。面積は ∣xy∣/2 なので,符号ではなく絶対値を扱うこと,楕円の短半径を正しく計算することが注意点である。
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出典: 一橋大学 2019年度 前期 数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。