方針
円の中心を原点とし、回転して とおく。 の偏角の和と差を使って内積を整理し、二つの余弦の値域から最大・最小を求める。
解答
円の中心を原点 とする。図形全体を回転しても内積は変わらないのでとおいてよい。このときここでとおく。和積公式により とすると であり、固定した に対して は から まで動かせる。したがって、固定した に対する最大値と最小値はである。
とおけば だから、最大値はまたより、最小値はよってである。
別解
解法2(弦の中点ベクトルを使う)
方針
中心を原点とし、位置ベクトルを とする。 の平均と半差を導入すると、求める内積は平均ベクトルの長さと との内積だけで表せる。
解答
中心を原点 とし、 の位置ベクトルをそれぞれとする。半径が1なのでここでとおく。、 だからしたがって とおくとよって、固定した に対する最大値と最小値はである。したがってであり、より最小値は である。
最大値4は かつ と が逆向き、すなわち が の対蹠点にあるときに達する。最小値は かつ と が同じ向きのときに達する。
最小値を与える配置の一例
以上より
総評
難度5、目安時間15分。三角関数で処理する方法に加え、弦 の中点ベクトルを使うと、2点 の自由度が の1変数に集約される。最大値では を許していること、最小値では図示した配置が実現できることまで確認すると、値域評価の十分性が明確になる。