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一橋大学 2020年度 前期文系数学 第4問

x>0 に対しF(x)=1x2x2+xtxdtと定める。F(x) の最小値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

積分関数 絶対値の処理、面積計算微分による最大最小、場合分け

方針

折れ曲がり点 t=x が積分区間 [2x,2+x] に含まれるかを調べる。0<x<1x1 に分けて積分し、後者は微分によって最小値を求める。

解答

折れ曲がり点 t=x が積分区間に入る条件は2xx2+x.右側の不等式は常に成り立つので、条件は x1 である。

まず 0<x<1 のとき、区間全体で tx>0 だから2x2+xtxdt=2x2+x(tx)dt=2x(2x).したがってF(x)=42x(0<x<1).この範囲ではF(x)>2.次に x1 のとき、t=x で積分を分けると2x2+xtxdt=2xx(xt)dt+x2+x(tx)dt=(2x2)22+222=2x24x+4.よってF(x)=2x4+4x(x1).微分するとF(x)=24x2.したがって 1x<2 で減少し、x>2 で増加するのでF(2)=224+42=424.最後に424<2であるから、0<x<1 の範囲の値よりも小さい。ゆえに求める最小値は424.

別解

解法2(三角形の面積と相加相乗平均を使う)

方針

絶対値の積分を、グラフ y=txt 軸で囲まれる三角形の面積として求める。x1 では得られた式に相加相乗平均を適用し、微分せずに最小値を決める。

解答

0<x<1 のときは積分区間がすべて t>x 側にあるのでF(x)=42x>2.x1 のとき、グラフ y=txt=xt 軸と交わる。積分値は、底辺の長さがそれぞれ 2x22 である二つの直角三角形の面積の和だから2x2+xtxdt=(2x2)22+222.したがってF(x)=2x4+4x.ここで x>0 より、相加相乗平均の関係から2x+4x22x4x=42.等号は2x=4x    x=2のときに成り立つ。この値は x1 を満たすのでF(x)424.さらに424<2だから、0<x<1 の場合も合わせた全体の最小値は424である。

総評

難度5、目安時間12分。積分区間の中に折れ曲がり点 t=x が入る境界は x=1 である。積分を別行立てして左右の三角形を明示すると、式の由来が見やすい。微分解法では増減、相加相乗平均では等号条件を必ず確認し、最後に 0<x<1 側の下限2と比較する。

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出典: 一橋大学 2020年度 前期日程 数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。