一橋大学 2020年度
文系数学 第5問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 前期日程対象学部
- 分野
- 確率、数列
- 解法
- 確率漸化式、漸化式の変形、状態分類
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
n を正の整数とする。1枚の硬貨を投げ、表が出れば1点、裏が出れば2点を得る。この試行を繰り返し、点の合計が n 以上になったらやめる。点の合計がちょうど n になる確率を pn で表す。
(1) p1,p2,p3,p4 を求めよ。
(2)
∣pn+1−pn∣<0.01
を満たす最小の n を求めよ。
出典:一橋大学 2020年度 前期 文系 第5問
方針
解法1(確率漸化式を一般項まで解く)
最後の1回で1点または2点を加えることに注目して、pn の2項間漸化式を作る。初期値から(1)を求め、特性方程式で一般項を出して(2)を処理する。
解法2(隣り合う項の差を直接追う)
(1)で得た漸化式を隣接差 dn=pn+1−pn の漸化式へ変形する。(2)は一般項 pn を求めず、差の絶対値だけを等比数列として扱う。
解答
解法1(確率漸化式を一般項まで解く)
(1)
1点にちょうど到達するには最初に表が出ればよいので
p1=21.
2点にちょうど到達するのは、最初に裏が出る場合と、表が2回続く場合である。よって
p2=21+41=43.
n≧3 とする。最後の試行が表なら、その直前の合計は n−1、最後の試行が裏なら、その直前の合計は n−2 である。したがって
pn=21pn−1+21pn−2.
これより
p3p4=21(43+21)=85,=21(85+43)=1611.
ゆえに
p1=21,p2=43,p3=85,p4=1611.
(2)
漸化式の特性方程式は
2r2−r−1=0⟺(r−1)(2r+1)=0.
よって
pn=A+B(−21)n.
p1=1/2、p2=3/4 を代入すると
A−21B=21,A+41B=43,
したがって
A=32,B=31.
ゆえに
pn=32+31(−21)n.
このとき
∣pn+1−pn∣=31{(−21)n+1−(−21)n}=2n+11.
したがって求める条件は
2n+11<1001⟺2n+1>100.
ここで
26=64<100<128=27
だから、最小の n は
6
である。
解法2(隣り合う項の差を直接追う)
(1)
最初の数項は直接数えると
p1=21,p2=21+41=43.
また
pn=21pn−1+21pn−2(n≧3)
だから
p3=85,p4=1611.
したがって
p1=21,p2=43,p3=85,p4=1611.
(2)
漸化式の添字を一つ進めると
pn+1=21pn+21pn−1.
両辺から pn を引けば
pn+1−pn=−21pn+21pn−1=−21(pn−pn−1).
そこで
dn=pn+1−pn
とおくと
dn=−21dn−1.
初項は
d1=p2−p1=41
だから
∣dn∣=41(21)n−1=2n+11.
よって
∣pn+1−pn∣<0.01⟺2n+1>100.
26<100<27 より、最小の n は
6
である。