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一橋大学 2021年度 前期文系数学 第1問

1000 以下の素数は 250 個以下であることを示せ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安10

整数場合の数 素因数分解、包除原理、数え上げ不等式評価

方針

2,3,5,7 以外の素数は,これら4数のどれでも割り切れない。そこで 1 から 1000 までの整数から4種類の倍数を包除原理で除き,素数候補の個数を上から評価する。

解答

2,3,5,7 以外の素数は,2,3,5,7 のどれでも割り切れない。したがって,まず 1 から 1000 までの整数のうち,これら4数のいずれでも割り切れないものの個数を求める。

1個の数の倍数の個数の和は500+333+200+142=1175.2個ずつの最小公倍数の倍数の個数の和は166+100+71+66+47+28=478.3個ずつの場合は33+23+14+9=79であり,4個すべての最小公倍数 210 の倍数は4個である。よって包除原理から,いずれでも割り切れない整数は10001175+47879+4=228個である。

この228個には 1 も含まれるが,上からの評価なのでそのまま残してよい。小さい素数 2,3,5,7 を加えても,素数の個数は高々228+4=232<250である。したがって,1000 以下の素数は 250 個以下である。

別解

解法2(合成数を767個つくる)

方針

まず 2,3,5 の倍数である合成数を包除原理で数える。さらに,それらと重ならない合成数として,7 以上 31 以下の素数2個の積を数え,合成数の下界を作る。

解答

1 から 1000 までの整数のうち,2,3,5 の少なくとも1つで割り切れるものは,包除原理により500+333+20016610066+33=734個である。このうち 2,3,5 自身を除く731個は合成数である。

次に7,11,13,17,19,23,29,31の8個の素数から,重複を許して2個を選び,その積を考える。最大でも312=961<1000であり,積はすべて 1000 以下の合成数である。素因数分解の一意性により異なる選び方は異なる整数を与え,その個数は8H2=9C2=36個である。これらは 2,3,5 のどれでも割り切れないので,先の731個とは重ならない。

したがって合成数は少なくとも731+36=767個ある。さらに 1 は素数でないから,1000 以下の素数の個数は高々10007671=232<250である。

総評

難度4,計算量4。目安時間は10分。実際の素数を列挙せず,素数候補を232個以下へ絞る問題である。解法1は4集合の包除原理を正確に回す方法,解法2は包除を3集合に軽くし,7以上の素数2個の積36個を追加する方法である。どちらも『候補に1が入っても上界としては問題ない』ことを明記すると論理が締まる。

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出典: 一橋大学 2021年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。