一橋大学 2021年度
文系数学 第2問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 前期日程対象学部
- 分野
- 数列、場合の数
- 解法
- 数え上げ、和の計算、式変形、場合分け
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 10分
問題
実数 x に対し,x を超えない最大の整数を [x] で表す。数列 {ak} を
で定義する。正の整数 n に対して
bn=k=1∑n2ak
を求めよ。
出典:一橋大学 2021年度 前期 文系 第2問
方針
解法1(平方数の間でまとめる)
[k]=m となる範囲を m2≤k<(m+1)2 と区切る。各ブロックは 2m+1 項で,末尾の k=n2 だけを別に加え,有限和を整理する。
解法2(隣り合う項の差を取る)
bn−bn−1 は (n−1)2<k≤n2 の部分和である。この区間では末尾の1項を除いて床関数が n−1 なので差が簡単に求まり,得られた漸化式を帰納的に解く。
解答
解法1(平方数の間でまとめる)
[k]=m となるための必要十分条件は
m2≤k<(m+1)2
である。したがって,m=1,2,…,n−1 について ak=2m となる項は 2m+1 個あり,最後の k=n2 だけは an2=2n である。よって
bn=m=1∑n−1(2m+1)2m+2n.
ここで
m=1∑Nm2m=(N−1)2N+1+2,m=1∑N2m=2N+1−2
を用いる。N=n−1 とすると
m=1∑n−1(2m+1)2m=(2n−3)2n+2
だから
bn=(2n−2)2n+2=(n−1)2n+1+2.
この式は n=1 のときも b1=2 を与える。
解法2(隣り合う項の差を取る)
n≥2 とする。(n−1)2+1 から n2−1 までの 2n−2 個の整数 k について
であり,k=n2 では [k]=n である。したがって
bn−bn−1=(2n−2)2n−1+2n=n2n.
一方,候補となる式
Bn=(n−1)2n+1+2
は B1=2=b1 を満たし,
Bn−Bn−1=(n−1)2n+1−(n−2)2n=n2n
も満たす。よって数学的帰納法により bn=Bn である。すなわち
bn=(n−1)2n+1+2.