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一橋大学 2021年度 前期文系数学 第3問

以下の問いに答えよ。

(1) a,b を実数とし,2次方程式x2ax+b=0が実数解 α,β をもつとする。ただし,重解の場合は α=β とする。3辺の長さが 1,α,β である三角形が存在する (a,b) の範囲を求め,図示せよ。

(2) 3辺の長さが 1,α,β である三角形が存在するとき,αβ+1(α+β)2の値の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

方程式・不等式図形と方程式 解と係数の関係、判別式、範囲評価、図形的解釈

方針

a=α+βb=αβ と三角形の条件 αβ<1<α+β を用い,差の平方を判別式 a24b に直す。(2)は固定した a に対する b の範囲から値域を求める。

解答

(1)
解と係数の関係よりa=α+β,b=αβ.3辺 1,α,β が三角形をつくるための条件はα>0,β>0,αβ<1<α+βである。また(αβ)2=a24bだから,この条件はa>1,0a24b<1と同値である。このとき a>0,b>0 なので,2実根 α,β はともに正である。

したがって求める領域はa>1,a214<ba24.下側の境界は含まず,上側の境界は含む。

(2)
求める値を R とおくとR=b+1a2.(1)の b の範囲から14+34a2<R14+1a2,a>1.したがって R1/4 より大きく 5/4 より小さい。逆に任意の14<R<54に対し,u=R1/4 とおいて a=1/u>1b=a2/4 とすれば上端の等号でその値を実現できる。よって14<αβ+1(α+β)2<54.

別解

解法2(和と差を直接パラメータにする)

方針

s=α+βd=αβ とおく。三角形条件は単に s>1,0d<1 となり,a=sb=(s2d2)/4 から領域と値域を同時に読める。

解答

(1) s=α+β,d=αβとおく。3辺 1,α,β が三角形をつくるための必要十分条件はs>1,0d<1.実際,s>1>d なので α=(s+d)/2β=(sd)/2 はともに正である。

解と係数の関係からa=s,b=αβ=s2d24.したがって s>1,0d<1 を動かすとa>1,a214<ba24を得る。

(2)
同じ s,d を用いるとαβ+1(α+β)2=(s2d2)/4+1s2=14+4d24s2.ここで s>10d<1 だから14<R<54.さらに,任意のこの範囲の R に対しd=0,s=1R1/4と選べば s>1 であり,その値を実現する。したがって値域は14<R<54である。

総評

難度6,計算量5。目安時間は18分。三角形条件の本体は『和が1より大きく,差が1より小さい』ことである。領域図では a=1 と下側放物線を含まず,上側放物線だけを含む。値域の端点を除くだけでなく,区間内のすべての値が実現することを α=β の選択で保証すると完全な答案になる。

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出典: 一橋大学 2021年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。