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一橋大学 2022年度
文系数学 第4問

問題

を実数とし,座標空間に点 をとる。また, を頂点とする立方体を とする。点 の内部およびすべての面上を動くとき,線分 の動く範囲を とし, の体積を とする。

(1) を求めよ。

(2) のグラフを描き, の最小値を求めよ。

出典:一橋大学 2022年度 前期 文系 第4問

方針

解法1(見える面を底面とする四角錐)

立方体 は凸なので,線分 の通過領域は と点 の凸包である。点 から見える各面を底面とする四角錐を に付け加える。座標 が区間 の外へ出た距離を とすれば,体積は となる。4つの境目で場合分けし,グラフまで描く。

解法2(区間までの距離を絶対値で表す)

区間 から外へ出た距離は と表せる。これを3座標 に適用すると, が4つの折点をもつ絶対値関数として一式で得られる。各区間の傾きからグラフを決定し,中央区間が水平になることから最小値を読む。

解答

解法1(見える面を底面とする四角錐)

立方体

で表される凸集合である。したがって, 全体を動くときの線分 の通過領域 は, と点 の凸包である。

が立方体の外にあるとき, は, から見える面を底面とする四角錐に分割できる。各面の面積は1で,四角錐の高さは からその面までの距離である。

区間 の外へ出ている距離を

とおく。点 の座標は なので

(1)

のとき であり, の面までの距離が2, の面までの距離が1である。よって

(2)

境目は である。 から順に計算すると

である。各境目で左右の値は一致する。

のグラフは次の折れ線である。

一橋大学 2022年度 第4問の図1

したがって のとき最小となり,最小値は

である。

解法2(区間までの距離を絶対値で表す)

区間 の外へ出た距離は

と一式で表せる。実際, の各場合に はそれぞれ となる。

見える各面を底面とする四角錐を加える体積公式と から

(1)

を代入すれば

(2)

の折点は であり,左から各区間における傾きは

となる。さらに

したがってグラフは, を順に結び,両端を傾き の半直線で延ばした折れ線である。中央の は水平で,最小値は

であり, のすべてで達する。