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一橋大学 2026年度
文系数学 第5問

問題

4本のひもがある。8つある端から2つずつ無作為に選び4つの組に分け,同じ組に属する端どうしを結ぶ。こうしてできる輪の数を とする。ただし,輪とは1つあるいは複数のひもが結ばれて,ひとつながりになったものをいう。たとえば下図のとき,1つのひもからなる輪が2つと,2つのひもからなる輪が1つできている。この図では2つの輪がからまっているが, と数える。

一橋大学 2026年度 第5問の図1

(1) となる確率を求めよ。

(2) となる確率を求めよ。

(3) の期待値を求めよ。

出典:一橋大学 2026年度 前期 文系 第5問

方針

解法1

8個の端の完全な組分けは 通りである。 は全てのひもが自分自身で結ばれる場合, は4本すべてが1つの輪になる場合として数える。期待値は も数えて分布を完成させてから計算する。

解法2

(1),(2)は端の組分けを直接数える。(3)では, 本の無作為な結び方へ第 のひもを挿入する生成法を考える。新しい輪が1個増える確率は なので,期待値を漸化的に求められる。

解答

解法1

4本のひもを区別し,各ひもの2つの端も区別して考える。8個の端を2個ずつ4組に分ける総数は

通りである。

(1)

となるのは,4本すべてのひもについて,同じひもの両端どうしを結ぶ場合だけである。したがって確率は

である。

(2)

1つの端を固定し,そこから1つの大きな輪をたどる。固定した端と結ぶ相手は,他の3本のひもの6個の端のいずれかである。次に,そのひもの反対側の端と結ぶ相手は,まだ使っていない2本のひもの4個の端のいずれかである。さらに次は残り1本のひもの2個の端のいずれかで,最後は固定したひもの残りの端に結ばれる。よって となる組分けは

通りである。したがって確率は

である。

(3)

となるのは,1本だけでできる輪が2つ,残り2本でできる輪が1つの場合である。1本だけでできる輪にする2本の選び方は 通り,残り2本の端を互い違いに結ぶ方法は2通りであるから, は12通りである。

したがって となる場合は

通りである。よって期待値は

である。

解法2

端を区別すると,8個の端を2個ずつ組にする総数は

通りである。

(1)

となる結び方は,各ひもの両端を結ぶ1通りだけなので,確率は

である。

(2)

1本目の片端から大きな輪をたどる。次に結ぶ端は他の3本から6通り,その次は未使用の2本から4通り,さらに残り1本から2通りである。よって 通りで,確率は

である。

(3)

本のひもを結んだときの輪の数の期待値を とする。 本の無作為な結び方に第 のひもを加える。新しいひもの一方の端の相手は,残る 個の端の中で一様である。

相手が新しいひものもう一方の端なら独立な輪が1個増え,その確率は である。それ以外なら,既存の結び目1本を切ってその間に新しいひもを挿入した形になり,輪の個数は変わらない。この操作は 本の端のすべての組分けを等確率に生成する。したがって

である。 だから

を得る。