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熊本大学 2024年度 前期数学③ 第4問

mを自然数とする。以下の問いに答えよ。
(問1) k2l2=3mを満たす自然数の組(k,l)の個数をmを用いて表せ。
(問2) x(x+3m)が整数となるような自然数x3の倍数でないものをmを用いて表せ。
(問3) x(x+3m)が整数となるような自然数xの個数をmを用いて表せ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

整数 素因数分解、約数・倍数、場合分け

方針

(問1)は差の平方を3のべきの因数対に分ける。(問2)(問3)はd=gcd(x,x+3m)を取り、dで割った互いに素な2数の積が平方数であることから、それぞれを平方数とする。互いに素という条件まで使って因数対を一意に絞る。

解答

(問1)(kl)(k+l)=3mである。0<kl<k+lよりkl=3a,k+l=3ma,0a<m2.m=2s1またはm=2sのとき、a=0,1,,s1s通りである。逆に各aからk=3ma+3a2,l=3ma3a2が得られるので、個数はsである。

(問2)
3xならgcd(x,x+3m)=1である。積が平方数なのでx=l2,x+3m=k2と書ける。よってk2l2=3mである。(問1)の因数表示でlが3の倍数でないためにはa=0でなければならない。したがってx=(3m12)2.(問3)
d=gcd(x,x+3m)=3rとおく。x=3rX, x+3m=3rYとすればgcd(X,Y)=1である。積XYは平方数なのでX=l2,Y=k2,gcd(k,l)=1.r=mではk2l2=1となり自然数解がないため、0rm1である。t=mrとおくと(kl)(k+l)=3t.k,lが互いに素なので、2因子の共通の3の指数は0でなければならない。ゆえにkl=1,k+l=3t,となり、固定したrごとに解はただ1つ、x=3r(3mr12)2である。r=0,1,,m1でこれらは互いに異なるから、個数はmである。

別解

解法2(差の平方を直接因数分解)

方針

(問1)は(kl)(k+l)、(問3)は(2x+3m)2(2y)2を因数分解する。後者の2因子は積が32mとなる正の奇数なので、指数を割り振るだけで全解を重複なく列挙できる。

解答

(問1)
(kl)(k+l)=3mで、両因子は正の奇数である。ある整数aを用いてkl=3a,k+l=3maと表せる。kl<k+lより0a<m/2であり、逆にこの範囲のaごとにk=3ma+3a2,l=3ma3a2が自然数解を与える。したがってm=2s1,2sのいずれでも個数はsである。

(問2)
3xならgcd(x,x+3m)=1である。積が平方数なのでx=l2,x+3m=k2となる。(問1)の表示で3lとなるのはa=0だけだからx=l2=(3m12)2.(問3)
整数yを用いてx(x+3m)=y2とおく。4倍して平方完成すると(2x+3m)2(2y)2=32m,すなわち(2x+3m2y)(2x+3m+2y)=32m.左の2因子は正の奇数で前者が後者より小さい。したがって、ある整数rにより2x+3m2y=3r,2x+3m+2y=32mr,かつ0r<mと一意に表せる。2式を加えてx=3r(3mr12)2.逆に各r=0,1,,m1は自然数解を与える。また括弧内は3の倍数でないので各解のxに含まれる3の指数はrであり、重複しない。よって求める個数はmである。

総評

難度7、計算量6、想定30分。差の平方の因数分解と、互いに素な積が平方数なら各因子も平方数という事実が中心である。解法1は最大公約数で互いに素な平方へ分離し、解法2は(2x+3m)2(2y)2=32mから全解を直接列挙した。m=1,,8の全探索とも照合し、(問3)の個数はmで一致する。

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出典: 熊本大学 2024年度 前期 数学③(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。