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熊本大学 2022年度 前期 医学科理系数学 第4問

以下の問いに答えよ.
(問1) mnであって,mn+2=m+nCmを満たす正の整数の組(m,n)1つ求めよ.
(問2) mnであって,mn+2=m+nCmを満たす正の整数の組(m,n)は,(問1)で求めた組に限ることを示せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安16

整数場合の数方程式・不等式論証・証明 場合分け、不等式評価数え上げ必要十分条件

方針

まず小さい m を調べ,m=2 から解 (2,2) を得る。m3 では m+nCm を下から n+3C3 で評価し,mn+2n2+2 より大きいことを示して解がないことを証明する。

解答

(問1)
m=2,n=2 とするとmn+2=6,m+nCm=4C2=6である。したがって求める組の一つは(m,n)=(2,2)である。

(問2)
まず m=1 のとき,方程式はn+2=n+1C1=n+1となり,成り立たない。

次に m=2 のとき,2n+2=n+2C2=(n+2)(n+1)2である。整理するとn2n2=0であり,正の整数解は n=2 である。

最後に m3 とする。mn であるから,m+nCrr=0,1,,m の範囲で少なくとも r=3 までは増加し,m+nCmm+nC3n+3C3である。よってm+nCm(n+3)(n+2)(n+1)6である。一方,mn よりmn+2n2+2である。n3 では(n+3)(n+2)(n+1)6>n2+2であるから,m+nCm>mn+2 となる。したがって m3 では解はない。

以上より,条件を満たす正の整数の組は(m,n)=(2,2)に限られる。

別解

解法2(固定した変数について差分で単調増加を示す方法)

方針

m=1,2 を直接処理する。m3 では
hm(n)=m+nCmmn2 を定め、初期値 hm(m)>0
差分 hm(n+1)hm(n)>0 を別々に示す。

解答

(問1)(m,n)=(2,2)とすればmn+2=6=4C2.よって (2,2) が1組の解である。

(問2)
m=1 では n+2=n+1 となり不可能である。m=2 では2n+2=(n+2)(n+1)2(n2)(n+1)=0,したがって正の整数解は n=2 だけである。

以下 m3, nm としhm(n)=m+nCmmn2とおく。まず二項係数は中央へ向かって増えるので2mCm2mC3.よってhm(m)(2m)(2m1)(2m2)6m22=(m3)(4m2+3m+11)+273>0.またPascalの関係からhm(n+1)hm(n)=m+nCm1m.2m1<(m+n)/2 だからm+nCm1m+nC2>m,したがって hm(n)nm で増加する。
ゆえに m3 では常にm+nCm>mn+2であり解はない。以上より唯一の組は(m,n)=(2,2).

総評

難度6,計算量5。想定時間は16分程度。小さい m の処理と,m3 の一括評価を分けるのが自然である。組合せ数が急に大きくなることを n+3C3 で下から押さえ,mn+2n2+2 と比べるのが証明の核心である。位置づけは差がつく標準問題であり,方針を早く固めて計算ミスなく完答したい。 熊本大学2022年度資料20頁(数学①②③解答原稿12頁・医系問題解答8頁)と独立本文を照合し、結論・設問対応・計算過程を再確認した。

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出典: 熊本大学 2022年度 前期数学 医(医学科)学部 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。