方針
(1) はからの範囲をに絞り,各でを積の形に変形して有限個を列挙する。(2)は条件を満たす約数から,,を作ると(1)の組になることを使う。逆に(1)の組がをすべて割り切れば約数組が得られるので,各組に対応するの割り切り条件を列挙し,6組すべてを同時に実現する最小のを最小公倍数で求める。
解答
(1) であるから である。左辺はなので よりである。またでなければならないのでである。したがって を調べればよい。 のとき である。両辺にをかけて整理すると すなわち である。より,36の約数の小さい方だけを見ればよく, を得る。 のとき であるから である。より を得る。 のとき である。これをについて解くと である。さらになら よりである。なのでしかないが,このときで整数ではない。したがってからは解は出ない。
以上より,条件を満たす組は である。
(2)
条件を満たすがあるとする。そこで とおく。はの正の約数なので,は自然数である。またより である。さらにである。したがっては(1)で求めた6組のいずれかである。
逆に,(1)の組について,がすべての約数であれば はの正の約数であり,からとなる。また である。よって,求める組は(1)の6組と対応している。
各組について,がすべてを割り切る条件を調べる。必要十分条件はである。たとえばでは,すなわちが必要十分である。他も同様に,を整理したものである。
(1) の組は6個しかないので,の最大値は高々6である。上の6条件をすべて満たすを取れば6個すべてが実現するので,最大値は である。そのようなのうち最小のものは である。
別解
解法2
方針
(1) では に絞った後、 と から の短い候補列を直接調べる。(2)では6組との対応を使い、 を6個の倍数条件の指示関数の和として明示する。
解答
(1)
大小関係からなので 、また なので 。よって だけを調べる。与式を について解くと では より 。 を代入し、 が自然数となるものを残すと では であり、 では なので だけだが、 は自然数でない。したがってがすべてである。
(2)
条件を満たす からを作ると(1)の組になる。逆に、(1)の組の各数が を割り切ればが条件を満たす。よって一対一に対応する。
6組が使える条件は順にしたがって最大値は初めて6条件をすべて満たす自然数はである。
総評
難度7,計算量6。目安時間は27分。(1)の列挙は範囲をまで絞れば標準的だが,積の形への変形で候補を漏らさないことが大切である。(2)は約数条件をそのまま数えるより,を逆数の和の問題へ変換するのが核心である。大小関係がからへ逆転する点,およびがの割り切り条件に変わる点を丁寧に書くと,対応の過不足がなくなる。