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名古屋大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

(1)
整数 α,β の少なくとも一方が奇数のとき、α2+αβ+β2は奇数であることを示せ。

(2)
n を奇数とする。このときα2+αβ+β2=2nを満たす整数 α,β は存在しないことを示せ。

(3)
c を実数とする。このとき3次方程式x32018x+c=0の解のうち、整数であるものは1個以下であることを示せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

整数方程式・不等式 偶奇性、背理法、式変形、必要十分条件

方針

(1)α,β の偶奇を3通りに分ける。(2)は、少なくとも一方が奇数なら左辺が奇数、両方が偶数なら左辺が4の倍数となる一方、右辺 2n は4で割ると2余ることを使う。(3)は異なる2整数解 r,s があると仮定して方程式の差を取り、r2+rs+s2=2018=21009 を導いて (2) に反することを示す。

解答

(1)

平方はもとの整数と同じ偶奇をもつのでα2+αβ+β2α+αβ+β(mod2).(α,β) の偶奇は(1,0),(0,1),(1,1)のいずれかである。右辺の余りはそれぞれ1,1,1+1+11(mod2).したがって α2+αβ+β2 は奇数である。

(2)

n は奇数なので2n2(mod4).もし α,β の少なくとも一方が奇数なら、(1) より左辺は奇数となり、偶数 2n に等しくない。

一方、α,β がともに偶数なら α=2u,β=2v と書ける。このときα2+αβ+β2=4(u2+uv+v2)は4の倍数であり、2n2(mod4) に等しくない。よって条件を満たす整数 α,β は存在しない。

(3)

異なる2つの整数解 r,s があると仮定する。するとr32018r+c=0,s32018s+c=0.両式を引いて(rs)(r2+rs+s22018)=0.rs だからr2+rs+s2=2018=21009.1009 は奇数であるため、これは (2) に n=1009,α=r,β=s を代入した式に反する。したがって整数解は1個以下である。

別解

解法2

方針

(1) は式を 2 を法として (α+1)(β+1)1 に変形し、一方が奇数なら積が偶数になることを使う。(2)は左辺が偶数なら両変数が偶数でなければならないことを先に確定し、4を法として矛盾させる。(3)は1つの整数解で多項式を割った商を用い、別の整数解がある場合に (2) の禁止式が現れることを示す。

解答

(1)

2 を法としてα2+αβ+β2α+αβ+β=(α+1)(β+1)1(mod2).α,β の少なくとも一方が奇数なら、α+1,β+1 の少なくとも一方は偶数である。よって積は偶数であり、上式は 1(mod2) となる。

(2)

仮にα2+αβ+β2=2nが成り立つとする。右辺は偶数なので、(1) の対偶から α,β はともに偶数である。すると左辺は4の倍数である。しかし奇数 n に対して 2n は4の倍数ではない。これは矛盾である。

(3)

整数 r が方程式の解だとする。c=r3+2018r を代入するとx32018xr3+2018r=(xr)(x2+rx+r22018).もし r と異なる整数解 s も存在すればs2+rs+r2=2018=21009となるが、(2) に反する。よって整数解は高々1個である。

総評

難度5、目安時間15分。偶奇の補題を3次方程式へつなぐ誘導問題である。(2)では左辺は「少なくとも一方が奇数なら奇数」「両方が偶数なら4の倍数」のどちらかであり、4で割って2余る数にはならない。(3)は異なる2整数解を仮定して差を取るか、1つの整数解で因数分解すると、ちょうど (2) の形が現れる。2018=21009 かつ 1009 が奇数であることを明記する。

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出典: 名古屋大学 2018年度 前期日程 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。