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名古屋大学 2023年度 前期日程 一般選抜文系数学 第1問

aを実数とし,2つの関数f(x)=x3(a+2)x2+(a2)x+2a+1g(x)=x2+1を考える。

(1) f(x)g(x)を因数分解せよ。

(2) y=f(x)y=g(x)のグラフの共有点が2個であるようなaを求めよ。

(3) aは(2)の条件を満たし,さらにf(x)の極大値は1よりも大きいとする。
y=f(x)y=g(x)のグラフを同じ座標平面に図示せよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

関数微分図形と方程式 展開・因数分解、判別式グラフの概形微分による最大最小

方針

共有点は f(x)g(x)=0 の異なる実数解で判定する。まず因数分解して,重解が生じると共有点数が2個になることを使う。(3) は候補 a=2,1 をそれぞれ調べ,f(x) の符号変化から極大値を確認して条件を満たす方を選ぶ。図示では共有点,接点,f の極大・極小,g の頂点を整理し,2つのグラフの上下関係も因数分解から読む。

解答

(1) f(x)g(x)=x3(a+2)x2+(a2)x+2a+1(x2+1)=x3(a+1)x2+(a2)x+2aである。これを因数分解すると(xa)(x2)(x+1)=(xa)(x2x2)=x3(a+1)x2+(a2)x+2aだから f(x)g(x)=(xa)(x2)(x+1) である。

(2) y=f(x)y=g(x) の共有点の x 座標は (xa)(x2)(x+1)=0 の実数解である。a は実数なので,通常は a,2,1 の3つが異なる実数解となり,共有点は3個である。

共有点が2個になるのは,この3つのうち2つが一致するときである。したがって a=2またはa=1 である。

(3)
まず a=2 のときを調べる。このとき f(x)=x34x2+5 であり,f(x)=3x28x=x(3x8) である。f(x) の符号は +(x<0),(0<x<83),+(x>83) であるから,x=0 で極大,x=8/3 で極小となる。極大値は f(0)=5>1 である。

次に a=1 のとき f(x)=x3x23x1 であり,f(x)=3x22x3 である。極大を与える点は x=1103 で,その極大値は f(1103)=56+201027 である。ここで 2010<83 だから 56+201027<1 である。よって条件を満たすのは a=2 だけである。 a=2 のとき f(x)g(x)=(x2)2(x+1) であるから,共有点は x=1,2 に対応する2点である。実際 g(1)=0,g(2)=3 なので,共有点は (1,0),(2,3) である。また x=2 は重解であるから,2つのグラフは (2,3) で接する。 f の特徴点は(0,5)で極大,(83,12127)で極小である。g(x)=x2+1 は頂点 (0,1) をもつ下に開く放物線である。さらに f(x)g(x)=(x2)2(x+1) より,x<1 では f(x)<g(x)x>1 では f(x)g(x) で,x=2 では接する。したがって,上の共有点,接点,極大・極小,放物線の頂点を用いて同じ座標平面に図示すればよい。

別解

別解(共有点での上下関係を使う)

方針

(1) (2) は 1,2,a を根として因数分解する。(3) では a=1 の極大値を根号で直接計算せず,fg=(x+1)2(x2)g(x)1 を組み合わせて除外する。a=2 では導関数から極大・極小を決め,因数分解の符号で2曲線の上下関係を描く。

解答

(1)
直接代入すると f(x)g(x)x=1,2,a で0になる3次式で,最高次係数は1である。よってf(x)g(x)=(x+1)(x2)(xa).(2)
共有点の x 座標は 1,2,a である。共有点がちょうど2個となるのはこのうち2つが一致するときだからa=1またはa=2である。

(3)
a=1 ならf(x)g(x)=(x+1)2(x2).f の極大点は f(x)=3x22x3=0 の小さい方の根であり,その根は0より小さい。したがって極大点では x<2 なのでf(x)g(x)=x2+11.よって『極大値は1より大きい』という条件を満たさない。

a=2 ならf(x)=x34x2+5,f(x)=x(3x8).したがって x=0 で極大値5,x=8/3 で極小値 121/27 をとる。共有点は(1,0),(2,3)で,後者では fg=(x+1)(x2)2 が重根をもつため接する。また x<1 では f<gx>1 では fg である。以上の特徴点と上下関係から,標準解法の図のようになる。

総評

目安時間は15分。因数分解により共有点の個数・接点・上下関係を一度に読む問題である。a=1 の極大値は直接計算する方法と,fg1 で除外する方法の両方で確認した。a=2 では極大・極小,共有点2点,重解による接触を図に反映した。

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出典: 名古屋大学 2023年度 一般選抜 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。