問題
を実数とし,2つの関数とを考える。
(1) を因数分解せよ。
(2) とのグラフの共有点が2個であるようなを求めよ。
(3) は(2)の条件を満たし,さらにの極大値は1よりも大きいとする。とのグラフを同じ座標平面に図示せよ。
方針
解法1(標準解法)
共有点は の異なる実数解で判定する。まず因数分解して,重解が生じると共有点数が2個になることを使う。(3) は候補 をそれぞれ調べ, の符号変化から極大値を確認して条件を満たす方を選ぶ。図示では共有点,接点, の極大・極小, の頂点を整理し,2つのグラフの上下関係も因数分解から読む。
別解(共有点での上下関係を使う)
(1)(2) は を根として因数分解する。(3) では の極大値を根号で直接計算せず, と を組み合わせて除外する。 では導関数から極大・極小を決め,因数分解の符号で2曲線の上下関係を描く。
解答
解法1(標準解法)
(1)
である。これを因数分解すると
だから である。
(2)
と の共有点の 座標は の実数解である。 は実数なので,通常は の3つが異なる実数解となり,共有点は3個である。
共有点が2個になるのは,この3つのうち2つが一致するときである。したがって である。
(3)
まず のときを調べる。このとき であり, である。 の符号は であるから, で極大, で極小となる。極大値は である。
次に のとき であり, である。極大を与える点は で,その極大値は である。ここで だから である。よって条件を満たすのは だけである。 のとき であるから,共有点は に対応する2点である。実際 なので,共有点は である。また は重解であるから,2つのグラフは で接する。 の特徴点は
である。 は頂点 をもつ下に開く放物線である。さらに より, では , では で, では接する。したがって,上の共有点,接点,極大・極小,放物線の頂点を用いて同じ座標平面に図示すればよい。
別解(共有点での上下関係を使う)
(1)
直接代入すると は で0になる3次式で,最高次係数は1である。よって
(2)
共有点の 座標は である。共有点がちょうど2個となるのはこのうち2つが一致するときだから
である。
(3)
なら
の極大点は の小さい方の根であり,その根は0より小さい。したがって極大点では なので
よって『極大値は1より大きい』という条件を満たさない。
なら
したがって で極大値5, で極小値 をとる。共有点は
で,後者では が重根をもつため接する。また では , では である。以上の特徴点と上下関係から,標準解法の図のようになる。