方針
(1) で三次方程式を因数分解し,実数解が1つだけであることを確認する。(2)はp+q=pqという条件を対称式の基本量として使い,X=pq=p+qにまとめてp3+q3を表す。(3)ではp1+q1=1からp+q=pqを導き,(2)で得た式と(1)の三次方程式をつなげる。最後はp,qを2次方程式の2解として求め,p<qで順序を決める。
解答
(1)
与えられた三次式は x3−3x2−50=(x−5)(x2+2x+10) と因数分解できる。二次式x2+2x+10の判別式は 22−4⋅1⋅10=−36<0 であるから,これは実数解をもたない。したがって,実数解は x=5 のみである。
(2)
条件p+q=pqが成り立ち,X=pqであるから p+q=X でもある。よって,和と積を用いる公式 p3+q3=(p+q)3−3pq(p+q) に代入して p3+q3=X3−3X2 を得る。したがって p3+q3=X3−3X2 である。
(3)
p,qは0でないので,p1+q1=1 は pqp+q=1 と同値である。したがって p+q=pq である。X=pqとおくと,(2)より p3+q3=X3−3X2 である。条件p3+q3=50から X3−3X2=50 すなわち X3−3X2−50=0 を得る。(1)より,この方程式の実数解はX=5だけである。
よって pq=5,p+q=5 である。したがってp,qは2次方程式 u2−5u+5=0 の2つの解である。これを解くと u=25±25−20=25±5 である。条件p<qより (p,q)=(25−5,25+5) である。
総評
対称式を使って小問の誘導を一本につなぐ計算問題。目安時間は8分。(2)でp+q=pq=Xと同時に置けることを見抜き,(3)では1/p+1/q=1をp+q=pqへ戻して(1)の三次方程式を再利用する。最後にp,qを二次方程式の2解として扱い,p<qまで反映することが答案上の要点である。
公式出題意図との対応:名古屋大学は本問を,二次・三次方程式の性質について理解力・論証力を見る問題と位置づけている。解答では因数分解だけで終えず,二次因子が実数解をもたないことを判別式で論証し,さらに対称式から二次方程式を復元する過程まで明示した。
出典確認:公式問題PDF第1ページの第1問と照合済み。大学が公開している数学の資料は「出題の意図」であり,数値を照合できる公式解答例は公開されていない。
独立検算:x3−3x2−50=(x−5)(x2+2x+10)を再展開し,X=5から得るp+q=pq=5について,p3+q3=(p+q)3−3pq(p+q)=125−75=50および1/p+1/q=1を逆代入して確認した。
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出典: 名古屋大学 令和6年度一般選抜(前期日程)数学(文科系) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF(1ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。