方針
放物線を平方完成して頂点を求める。直線の傾きを出し,放物線との交点方程式に代入すると,片方の解が頂点の座標であることから,もう一つの交点が求まる。がと一致する場合だけ除外する。(3)ではを頂点の座標として使い,を一度で計算してからへ整理する。最後はをに戻しての範囲を求める。
解答
(1)
放物線は と平方完成できる。よって座標が最大となる点は頂点であり, である。
(2) とおく。なので,点の座標は0でない。したがって直線の傾きは であり,直線の方程式は である。
これと放物線との交点の座標は を満たす。整理すると である。この方程式の一つの解はの座標である。もう一つの解をとすると,解と係数の関係より である。より である。
この点がと異なるには すなわち である。問題の仮定でなので,求める条件は である。このとき,の座標は直線にを代入して である。したがって である。
(3)
である。まず を用いて距離の2乗を計算する。 であり, である。したがって である。を代入して整理すると となる。
一方, であり,さらに である。よって である。
は と同値であるから, すなわち である。ここで なので, である。左側の不等式は,すなわちを意味し,右側の不等式は すなわち を意味する。よって求める条件は である。
の場合の配置例。は頂点,は直線とのもう一つの共有点である。
総評
放物線の頂点,直線との共有点,距離の比較をつなぐ座標計算問題。目安時間は15分。(2)ではにより直線の傾きが定義できることを確認し,もう一つの交点がと一致するを除く。(3)は距離ではなく距離の二乗の差を計算し,とを使い分けると見通しがよい。
公式出題意図との対応:公式の出題意図は,放物線と直線で作られる平面図形を題材にした問題であることを示している。解答では頂点,2交点,2点からの距離という幾何的対象をすべて座標で対応づけ,除外値も含めて論理を閉じた。
出典確認:公式問題PDF第1ページの第2問と照合済み。公式公開物は「出題の意図」で,解答例ではない。
独立検算:交点方程式にとを代入して両方が解であることを確認した。またを記号展開し,許容範囲内の代表値では負,では正になることを確かめた。