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岡山大学 2022年度 前期文系数学 第3問

数列{an}

a1=1,an+1=12+an(n=1,2,3,)

で,数列{bn},{cn}

b1=c1=1,bn+1=cn,cn+1=bn+2cn(n=1,2,3,)

で定める.以下の問いに答えよ.

(1) すべての自然数nについてan=bncnが成り立つことを示せ.

(2) 数列{αbncn}が等比数列となるような実数αをすべて求めよ.

(3) 数列{an},{bn},{cn}の一般項をそれぞれ求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

数列 数学的帰納法漸化式の変形、特性方程式、計算整理

方針

(1) は帰納法で an=bn/cn を示す。(2)は αbn+1cn+1bn,cn で表し,αbncn の定数倍になる条件を係数比較で求める。(3)は(2)で得た2つの等比数列を連立して bn,cn を求める。

解答

(1)
n=1 では a1=1=b1/c1 で成り立つ。ある自然数 nan=bn/cn と仮定する。このときan+1=12+an=12+bncn=cnbn+2cn=bn+1cn+1である。よって数学的帰納法により,すべての自然数 nan=bn/cn が成り立つ。

(2) αbn+1cn+1=αcn(bn+2cn)=bn+(α2)cnである。これが常に αbncn の定数倍になるためには,ある実数 λ が存在してbn+(α2)cn=λ(αbncn)となればよい。係数を比較すると1=λα,α2=λである。したがって λ=1/α であり,α2=1αからα22α1=0を得る。よってα=1±2である。

(3) r1=12, r2=1+2 とおく。(2)より(1+2)bncn=2r1n1,また(12)bncn=2r2n1である。これらを引くと22bn=2(r1n1+r2n1)であるからbn=r1n1+r2n12である。さらにcn=r1n+r2n2を得る。したがって (1)よりan=bncn=r1n1+r2n1r1n+r2nである。

別解

解法2(一般項の候補を帰納法で直接確かめる方法)

方針

(1) (2)で得られる 1±2 を利用して一般項の候補を作る。
その候補が初項と連立漸化式を満たすことを帰納法で確認し、
解の一意性から bn,cn の一般項を決定する。

解答

(1)
n=1 では a1=b1/c1=1 である。
an=bn/cn と仮定するとan+1=12+an=cnbn+2cn=bn+1cn+1.よって数学的帰納法により、すべての自然数 n で成り立つ。

(2) αbn+1cn+1=bn+(α2)cnλ(αbncn) に等しいための条件は1=λα,α2=λ.消去するとα22α1=0,したがってα=1±2.(3)r=12, r+=1+2 とおく。これらはr±2=2r±+1を満たす。次の候補を考える。Bn=rn1+r+n12,Cn=rn+r+n2.B1=C1=1 であり、上の2次方程式からBn+1=Cn,Cn+1=Bn+2Cnが成り立つ。したがって帰納的に bn=Bn, cn=Cn である。
(1)を用いればbn=rn1+r+n12,cn=rn+r+n2,an=rn1+r+n1rn+r+n.

総評

難度6,計算量6。想定時間は20分程度。連立漸化式を2本の等比数列に分解する典型問題である。(2)の係数比較が山場で,ここを誤ると一般項全体が崩れる。最後は2つの式の引き算で bn,代入で cn を整理するとよい。 岡山大学2022年度資料17頁と独立本文を照合し、結論・設問番号・計算過程を再確認した。

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出典: 岡山大学 2022年度 前期 文系数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。