岡山大学 2022年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 数学I・II・III・A・B
- 分野
- ベクトル
- 解法
- 内積の利用、ベクトル成分計算、図形的解釈、計算整理
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
lを正の実数とし,四面体OABCにおいて,各辺の長さを
OA=21l,OB=OC=l,AB=CA=l,BC=2l
とする.OA=a,OB=b,OC=cとし,点HはOH=43a+81b+81cを満たすとする.以下の問いに答えよ.
(1) 点Hは3点A,B,Cが定める平面上に存在することを示せ.
(2) ∣OH∣の値を求めよ.
(3) ∠OHBの大きさを求めよ.
(4) 四面体OABCの体積Vを求めよ.
出典:岡山大学 2022年度 前期 理系 第3問
方針
解法1(内積から高さを求める方法)
与えられた辺の長さから a,b,c の内積を求める。H は係数和が1なので平面ABC上にあり,∣OH∣ と角度は内積で計算する。体積は OH が平面ABCに垂直であることを内積で確認し,底面積と高さから求める。
解法2(直交座標を設定して行列式で体積を出す方法)
b⊥c を利用してBとCを座標軸上に置く。AとHの座標を定め、長さ・直角条件・体積を一続きに計算する。
解答
解法1(内積から高さを求める方法)
(1)
であり,係数の和は
43+81+81=1
である。したがって H は3点 A,B,C が定める平面上に存在する。
(2)
辺の長さより
である。また AB=l,CA=l,BC=2l から
を得る。よって
∣OH∣2=43a+81b+81c2=327l2
である。したがって
である。
(3)
h=OH とおく。すると
h⋅b=43a⋅b+81b⋅b+81c⋅b=327l2
であり,(2)より h⋅h=7l2/32 である。したがって
HO⋅HB=(−h)⋅(b−h)=−h⋅b+h⋅h=0
である。よって
∠OHB=2π
である。
(4)
同様に h⋅a=h⋅c=7l2/32 であるから,OH は HA,HB,HC のいずれにも垂直である。よって OH は平面 ABC に垂直で,四面体の高さである。
三角形 ABC は AB=AC=l,BC=2l なので,∠BAC=π/2 である。したがって底面積は l2/2 である。ゆえに体積は
V=31⋅2l2⋅814l=4814l3
である。
解法2(直交座標を設定して行列式で体積を出す方法)
(1)
AH=−41a+81b+81c=81AB+81AC.
よって H は平面 ABC 上にある。
(2)
辺長から b⋅c=0 なので
B=(l,0,0),C=(0,l,0)
と置ける。さらに OA=l/2,a⋅b=a⋅c=l2/8 より
AH∣OH∣2=(8l,8l,814l),=43A+81B+81C=(327l,327l,32314l),=2(327l)2+(32314l)2=327l2.
したがって ∣OH∣=814l である。
(3)
h=OH とおくと、座標から
h⋅h=327l2,h⋅b=327l2,HO⋅HB=(−h)⋅(b−h)=0.
したがって ∠OHB=2π である。
(4)
四面体の体積は平行六面体の体積の 1/6 だから
V=61det(a,b,c)=4814l3.