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岡山大学 2022年度 前期理系数学 第1問

A,B,C3人で次のルールに従って一連の試合を行い,優勝者を決定する.

1試合目はABが戦う.

・自然数nに対し,n+1試合目はn試合目の勝者とn試合目に戦わなかった人が戦う.

2連勝した人が出た時点で,その人が優勝者となり,以後試合は行わない.

・すべての試合において,引き分けはないものとする.

A,B,Cが互いに戦う際の勝率は次の通りとする.ただし,p0<p<1を満たす実数とする.

ABの試合:勝つ確率はABのどちらも12である.

ACの試合:Aが勝つ確率は1p,Cが勝つ確率はpである.

BCの試合:Bが勝つ確率は1p,Cが勝つ確率はpである.

n試合目で優勝者が決定する確率をanとするとき,以下の問いに答えよ.

(1) a1,a2,a3,a4を求めよ.

(2) 自然数kに対し,a3kを求めよ.

(3) Cが優勝する確率を求めよ.

(4) 1以上99以下の自然数Nに対しp=N100であるとする.このときCが優勝する確率が13以上になるようなNの最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

確率数列 状態分類確率漸化式和の計算、範囲評価

方針

優勝が決まらないときは直前の勝者が次に敗れるので,試合の種類が3試合周期で回る。第2,3,4試合で優勝が決まる確率と決まらない確率を求め,その周期を使って a3k とCの優勝確率を等比級数で求める。最後は p=N/100 を代入して二次不等式にする。

解答

(1)
2連勝で優勝が決まるので,a1=0 である。1試合目の勝者は A または B であり,2試合目はその勝者と C が戦う。1試合目の勝者が2試合目にも勝つ確率は 1p であるからa2=1pである。

3試合目で決まるには,2試合目で C が勝ち,3試合目でも C が勝てばよいからa3=p2である。4試合目で決まるには,2試合目で C が勝ち,3試合目で C が負け,4試合目で3試合目の勝者が勝てばよい。4試合目は AB の試合なのでa4=p(1p)12=p(1p)2である。

(2)
優勝が決まらずに3試合進む確率はp(1p)12=p(1p)2である。第 3k 試合で優勝が決まるには,第3試合で C が2連勝する形が k1 回分だけ後ろへずれればよい。したがってa3k=p2(p(1p)2)k1である。

(3)
C が優勝するのは第 3k 試合で優勝が決まる場合である。よってk=1p2(p(1p)2)k1=p21p(1p)2=2p2p2p+2である。

(4)
p=N/100 とする。(3)より2p2p2p+213であればよい。分母は正であるから6p2p2p+2すなわち5p2+p20である。正の解の境界はp=1+4110であり,0.54<(1+41)/10<0.55 である。したがって N の最小値は55である。

別解

解法2(同じ状態へ戻る確率で再帰する方法)

方針

第1試合直後の状態を基準にする。3試合を優勝者なしで通過すると、
AとBの役割が入れ替わっただけの同じ状態へ戻る。この更新確率を q とし、
Cの優勝確率について再帰方程式を立てる。

解答

(1)
第1試合では優勝者は決まらないから a1=0
第1試合の勝者を W、もう1人を U とするとa2=1p,a3=p2,a4=p(1p)12.(2)
状態 S へ戻るには、Cが W に勝ち、U に負け、
最後に WU に勝ればよい。したがってq=p(1p)12.3k 試合でCが優勝するには k1 周期戻った後にCが2連勝するのでa3k=qk1p2=p2(p(1p)2)k1.(3)
Cの優勝確率を PC とおく。最初の周期でCが優勝するか、
確率 q で同じ状態へ戻るかだからPC=p2+qPC.よってPC=p21q=2p2p2p+2.(4)
分母は正だからPC135p2+p20.左辺は p>0 で増加する。また5(0.54)2+0.542=0.002<0,5(0.55)2+0.552=0.0625>0.p=N/100 より、条件を満たす最小の自然数はN=55.

総評

難度6,計算量6。想定時間は20分程度。試合が長引く条件を「直前の勝者が負ける」と捉え,3試合周期を作ることが中心である。Cの優勝が第 3k 試合に限られることを確認し,等比級数の公比を p(1p)/2 とする点が重要である。 岡山大学2022年度資料17頁と独立本文を照合し、結論・設問番号・計算過程を再確認した。

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出典: 岡山大学 2022年度 前期 理系数学 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。