方針
各集合が加法・乗法・定数倍で閉じるかを定義に従って判定する。成り立たないものは具体的な反例を一つ示す。
(i) は一点で0になる条件なので,その点での値が演算後どうなるかを見る。
(ii) は零点がある条件なので,零点を別々に持つ関数の和で零点が消える例を作る。
(iii) は正値性なので,加法・乗法は保たれるが,負の定数倍で壊れる。
(iv) は不連続性の集合なので,和や積が連続になってしまう例を挙げ,定数倍は不連続性を保つことを確かめる。
解答
(i) は を満たす関数全体である。
(P) について, ならより, も の要素である。
(Q) について,より, も の要素である。
(R) について, とするとより, も の要素である。
したがって (i) では P,Q,R が成り立つ。
(ii) は「ある正の実数 で となる」関数全体である。
(P) は成り立たない。たとえば , とすると,それぞれ , で0となるので,ともに の要素である。しかし
となり,正の実数の範囲で0にならないから の要素でない。
(Q) は成り立つ。 ならであり, も少なくとも で0となる。
(R) も成り立つ。 ならより, も の要素である。
したがって (ii) では Q,R が成り立つ。
(iii) は全ての正の実数 に対して を満たす関数全体である。
(P) について, なら,任意の正の実数 で
だから, である。
(Q) についても,
より, である。
(R) については, のとき となり に入らない。したがって,0でない定数倍全体では閉じていない。
よって (iii) では P,Q が成り立つ。
(iv) は,定義域 のどこかで連続でない関数全体である。
(R) は成り立つ。 がある点 で不連続なら, に対し も同じ点 で不連続である。実際, が連続なら も連続になってしまい矛盾する。
(P) は成り立たない。たとえばとすると,どちらもどこでも不連続である。しかし は連続なので に入らない。
(Q) も成り立たない。上の では となり,これも連続であるから に入らない。
したがって (iv) では R のみが成り立つ。