方針
含意を番号順に追い、P(1) からの奇数列と Q(9) からの偶数列を組み合わせる。
解答
(1)
与えられた2つの含意を順に用いるとP(1)⇒Q(2)⇒P(3)⇒Q(4)⇒⋯⇒Q(10)である。したがって Q(10) は正しい。
一方、P(1) から得られる P は奇数番号だけであり、P(10) へは到達しない。
含意の逆は仮定されていないので、P(10) は正しいとはいえない。
ただし、これは P(10) が誤りだと断定する意味ではない。
(2)
上の連鎖から、すべての奇数 n について P(n) が正しい。また Q(9) からQ(9)⇒P(10)⇒Q(11)⇒P(12)⇒⋯であるから、10以上のすべての偶数 n についても P(n) が正しい。
よって、正しいといえる範囲はn が奇数またはn≧10 の偶数である。
別解
解法2
方針
奇数番号の列と Q(9) から始まる偶数番号の列を別々に数学的帰納法で示し、最後に合併する。
解答
(1)
m≧0 について P(2m+1) が正しいことを帰納法で示す。初めは P(1) が正しく、P(2m+1)⇒Q(2m+2)⇒P(2m+3)だから帰納が進む。よって Q(10) は正しい。一方、偶数番号の P は得られないため、P(10) は正しいとはいえない。
(2)
Q(9)⇒P(10) を初めとして同じ帰納を行うと、m≧5 について P(2m) が正しい。奇数番号と合わせ、求める範囲はn が奇数またはn≧10 の偶数である。
総評
含意の矢印を番号つきで追う論理問題である。「正しいとはいえない」と「誤り」を区別し、直接追跡と数学的帰納法の2経路で到達する番号を照合した。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。
東北大学 文系数学 前期 過去問10年
2017–2026年度問題編48ページ・解答編89ページ
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出典: 東北大学 1992年度 前期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。