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東北大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

自然数 n1 について,2種類のすべて相異なる命題 P(n),Q(n) がある.
いま P(n) が正しいならば Q(n+1) が正しく,
Q(n) が正しいならば P(n+1) も正しいことが証明されたとする.
このとき,次の問に理由をつけて答えよ.

(1) P(1) が正しいとき,Q(10) は正しいといえるか.また P(10) はどうか.

(2) (1)の仮定に加えて,さらに Q(9) も正しいとき,
P(n) はどのような自然数に対して正しいといえるか.

難易度4/ 10計算量2/ 10目安5

論証・証明 数学的帰納法、誘導利用

方針

含意を番号順に追い、P(1) からの奇数列と Q(9) からの偶数列を組み合わせる。

解答

(1)

与えられた2つの含意を順に用いるとP(1)Q(2)P(3)Q(4)Q(10)である。したがって Q(10) は正しい。

一方、P(1) から得られる P は奇数番号だけであり、P(10) へは到達しない。
含意の逆は仮定されていないので、P(10) は正しいとはいえない。
ただし、これは P(10) が誤りだと断定する意味ではない。

(2)

上の連鎖から、すべての奇数 n について P(n) が正しい。また Q(9) からQ(9)P(10)Q(11)P(12)であるから、10以上のすべての偶数 n についても P(n) が正しい。
よって、正しいといえる範囲はn が奇数またはn10 の偶数である。

別解

解法2

方針

奇数番号の列と Q(9) から始まる偶数番号の列を別々に数学的帰納法で示し、最後に合併する。

解答

(1)

m0 について P(2m+1) が正しいことを帰納法で示す。初めは P(1) が正しく、P(2m+1)Q(2m+2)P(2m+3)だから帰納が進む。よって Q(10) は正しい。一方、偶数番号の P は得られないため、P(10) は正しいとはいえない。

(2)

Q(9)P(10) を初めとして同じ帰納を行うと、m5 について P(2m) が正しい。奇数番号と合わせ、求める範囲はn が奇数またはn10 の偶数である。

総評

含意の矢印を番号つきで追う論理問題である。「正しいとはいえない」と「誤り」を区別し、直接追跡と数学的帰納法の2経路で到達する番号を照合した。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 東北大学 1992年度 前期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。