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東北大学 2021年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

0でない実数aに対して曲線y=ax2+1aCaとおく。
以下の問いに答えよ。

(1) 直線lは,0でないすべての実数aに対して曲線Caと接するとする。
このような直線lの方程式を求めよ。

(2) aa1の範囲で動かしたときに曲線Caが通過する領域を図示せよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

関数図形と方程式 接線・法線、範囲評価、グラフの概形

方針

(1) は直線を y=mx+n とおき,Ca:y=ax2+1/a との共有方程式がすべての a0 で重解をもつ条件を判別式で表す。a に関する恒等式になるため,n=0,m2=4 が必要になる。(2) は固定した x に対して y=ax2+1/aa1 で動く範囲を調べる。x0 では最小値を a=1/x が許されるかどうかで分け,x=0 は別に扱う。

解答

(1)

直線を y=mx+n とおく。この直線が Ca:y=ax2+1a に接するためには,方程式 ax2+1a=mx+n すなわち ax2mx+1an=0 が重解をもてばよい。判別式を 0 とすると m24a(1an)=0 であり,整理して m24+4an=0 である。

これが0でないすべての実数 a について成り立つには,a の係数と定数項がともに 0 でなければならない。したがって n=0,m2=4 である。よって求める直線は y=2x,y=2x である。

(2)

固定した x に対し,y=ax2+1aa1 でとる値を調べる。

まず x0 とする。a>0 に対して ax2+1a2x であり,等号は ax=1a,a=1x のときに成り立つ。x1 なら 1x1 なので,a1 の範囲で最小値は 2x である。したがって 0<x1 では y2x の点を通過する。

一方,x>1 なら 1x<1 であり,許される範囲 a1 では最小は端点 a=1 で起こる。したがって yx2+1 である。

最後に x=0 のときは y=1a であり,a1 だから 0<y1 である。

以上より,通過する領域は,0<x1 では y2xx>1 では yx2+1,さらに x=0 では 0<y1 となる点全体である。

別解

解法2(接点表示とパラメータ微分を使う方法)

方針

共通接線は Ca 上の接点を文字で置き、傾きと切片がすべての a で同じになる条件を調べる。通過領域は固定した x に対する a の関数を微分して最小値を求める。

解答

(1) Cax=t における接線はy=2atx+(1aat2)である。傾きを一定値 m にするには t=m/(2a) であり、そのとき切片は1aa(m2a)2=1m2/4aとなる。これがすべての a0 で同じ値になるには m2=4 が必要で、そのとき切片は0である。したがってy=2x,y=2xである。

(2) 固定した x0 に対して F(a)=ax2+1/a (a1) とおくとF(a)=x21a2.0<x1 では a=1/x で最小となり、最小値は 2x である。x>1 では F(a)>0 だから、端点 a=1 で最小値 x2+1 をとる。さらに x=0 では y=1/a より 0<y1 である。

よって通過領域は{y2x(0<x1),yx2+1(x>1),0<y1(x=0)で表される。

総評

難度6、計算量5。想定時間は20分程度。放物線族の共通接線と通過領域を調べる問題である。(1) はすべての a0 に対する接線条件なので,判別式が a によらず0になる必要がある。(2) では x=0 だけ値域が 0<y1 となり,x0 の最小値評価とは別扱いになる。図示では x=12xx2+1 がつながることも確認するとよい。 相加相乗平均と微分の2法で下端を照合した。特に x=0 では下端0を含まない一方、上端1を含むため図の縦線の端点表示に注意する。

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出典: 東北大学 2021年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。