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東北大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

a, b, dを正の実数とし,xy平面上の点
O(0, 0),A(a, 0),B(b, 0),D(0, d)が次の条件をすべて満たすとする。∠OAD=15∘,∠OBD=75∘,AB=6以下の問いに答えよ。

(1) tan⁡75∘の値を求めよ。

(2) a, b, dの値をそれぞれ求めよ。

(3) 2点O, Dを直径の両端とする円をCとする。
線分ADとCの交点のうちDと異なるものをPとする。
また,線分BDとCの交点のうちDと異なるものをQとする。
このとき,方べきの定理AP⋅AD=AO2,BQ⋅BD=BO2を示せ。

(4) (3)の点P, Qに対し,積AP⋅BQの値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18分

三角関数、図形と方程式 三角比の利用、円の性質、図形的解釈

方針

まずA,Bがx軸上,Dがy軸上にあることから,直角三角形AOD,BODの三角比でa,b,dを結ぶ。tan⁡75∘は加法定理で求め,tan⁡15∘もその逆数として使う。(3)は「直径に対する円周角は直角」から相似を作って方べきの式を証明する。(4)は(3)で得たAP=AO2/AD,BQ=BO2/BDを用い,AD=a/cos⁡15∘,BD=b/cos⁡75∘に直して積を計算する。

解答

(1)
加法定理よりtan⁡75∘=tan⁡(45∘+30∘)=tan⁡45∘+tan⁡30∘1−tan⁡45∘tan⁡30∘である。tan⁡45∘=1,tan⁡30∘=13を代入するとtan⁡75∘=1+131−13=3+13−1=(3+1)22=2+3である。

(2)
三角形AODはOで直角であり,AO=a,OD=dである。∠OAD=15∘だから tan⁡15∘=ODAO=da である。また,15∘と75∘は余角なので tan⁡15∘=1tan⁡75∘=12+3=2−3 である。よって da=2−3,a=d2−3=d(2+3) となる。

同様に,三角形BODについて∠OBD=75∘より tan⁡75∘=ODBO=db=2+3 であるから b=d2+3=d(2−3) である。ここで a−b=d{(2+3)−(2−3)}=23d であり,図の位置関係からAB=a−b=6である。したがって 23d=6,d=3 である。よって a=3(2+3)=3+23,b=3(2−3)=23−3 である。

(3)
円CはODを直径とする円である。点Pは円C上にあり,P≠Dだから,直径に対する円周角より ∠OPD=90∘ である。一方,AOはx軸上,ODはy軸上にあるので ∠AOD=90∘ である。また,Pは線分AD上にあるから,APとADは同じ直線上にあり,∠OAP=∠OAD である。したがって,直角三角形△AOPと△ADOは相似である。

対応する辺を比べると,斜辺に対応するのはAOとAD,またAPに対応するのはAOであるから APAO=AOAD である。よって AP⋅AD=AO2 が成り立つ。

同じ理由で,点Qについても∠OQD=90∘であり,直角三角形△BOQと△BDOは相似である。したがって BQBO=BOBD となり,BQ⋅BD=BO2 が成り立つ。

(4)
(3)よりAP=AO2AD=a2AD,BQ=BO2BD=b2BDである。したがって AP⋅BQ=a2b2AD⋅BD である。

三角形AODでADは斜辺であり,AO=aだから cos⁡15∘=aAD,AD=acos⁡15∘ である。同様に BD=bcos⁡75∘ である。よってAP⋅BQ=a2b2acos⁡15∘⋅bcos⁡75∘=abcos⁡15∘cos⁡75∘となる。

(2) の値から ab=(3+23)(23−3)=12−9=3 である。また積和公式によりcos⁡15∘cos⁡75∘=cos⁡90∘+cos⁡60∘2=0+122=14である。したがって AP⋅BQ=3⋅14=34 である。

【点の配置】

OD が直径なので ∠OPD=∠OQD=90∘ となり、相似が生じる。

別解

別解(円の方程式へ直線を代入する)

方針

円 C を座標方程式で表し、AD,BD 上の点を始点からの比 t で媒介する。円との交点を与える二次式から、D 以外の根を読み取って AP⋅AD と BQ⋅BD を直接計算する。

解答

(1) tan⁡75∘=2+3 である。

(2) 直角三角形 AOD,BOD からa=d(2+3),b=d(2−3).a−b=AB=6 よりd=3,a=3+23,b=23−3.(3) 直径が OD の円はC:x2+y2−dy=0である。線分 AD 上の点を、A から D へ進む比 t を用いてX=(a(1−t),dt)(0≦t≦1)と表す。円の式へ代入するとa2(1−t)2+d2t2−d2t=(1−t){a2(1−t)−d2t}=0.t=1 は点 D を表す。もう一つの根はt=a2a2+d2=AO2AD2であり、これが点 P に対応する。AP=t AD だからAP⋅AD=t AD2=AO2.同様に BD 上で計算すれば BQ⋅BD=BO2 を得る。

(4) したがってAP⋅BQ=a2b2AD⋅BD=abcos⁡15∘cos⁡75∘.ab=3、cos⁡15∘cos⁡75∘=1/4 より、求める値は 3/4 である。

総評

【公式出題意図・講評との対応】 測量を題材に、正接の加法定理、直角三角形、方べきの定理をつなぐ問題である。公式講評では(1)(2)は良好だった一方、(3)で相似による方べきの証明が不十分な答案が見られ、(4)までの完答は少なかった。本解説は対応する角と辺を明記し、別解では円の方程式から積の関係を独立に導いた。

難度5、計算量5、想定時間18分。a>b なので AB=a−b であること、OD が直径なので ∠OPD=∠OQD=90∘ であることが要点である。

【独立検算】 a=3+23,b=23−3,d=3 を座標式へ代入し、AB=6、両角、ab=3、AP⋅BQ=3/4 を確認した。

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出典: 東北大学 令和6年度一般選抜(前期日程)数学(公式出題意図・講評照合)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。