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東北大学 2024年度
文系数学 第4問

問題

を正の整数とする。2つの整数を条件

により定める。ここで,は無理数なので,このような整数の組はただ1つに定まる。

(1) を用いてそれぞれ表せ。さらに,の値をそれぞれ求めよ。

(2) 等式

が成り立つことを数学的帰納法を用いて表せ。

(3) のとき,を求めよ。

(4) をすべて満たす整数の組を1組求めよ。

出典:東北大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問

方針

解法1(共役数による一般項)

(1)はを展開して係数比較する。数値は漸化式で順に出す。(2)は共役な形が同じ漸化式を満たすことを帰納法で示す。(3)は(2)の式と元の式を引いてを閉じた形で表し,として積を整理する。符号はから決まる。(4)はを代入して一次不定方程式を解き,指定範囲内の1組を出す。

別解($b_n$ の漸化式と行列式型不変量)

(1)の2本の漸化式から を消去して を得る。隣接3項で作る が符号反転することを示す。(4)では をそのままベズー型の等式へ使う。

解答

解法1(共役数による一般項)

(1)

定義より である。両辺にをかけると である。右辺を展開して となるから,係数比較により である。

では よりである。漸化式を用いると

である。したがって である。

(2)

数学的帰納法で示す。のときは であるから成り立つ。

が成り立つと仮定する。この両辺にをかけると である。右辺は となる。(1)より なので, である。よってでも成り立つ。以上より,すべての正の整数について が成り立つ。

(3)

とおく。(2)と定義式を引くと であるから, である。したがって

である。分子を整理すると,が打ち消し合い, となる。ここで であり,また である。よって分子は

である。したがって である。

(4)

(1)よりであるから,求める条件は である。ユークリッドの互除法を用いると

である。これを逆にたどると

である。これは を与える。をともに以上にするため,の一般解を考えると である。とすれば となり,これはを満たす。したがって,例えば でよい。

別解($b_n$ の漸化式と行列式型不変量)

(1)

係数比較から

であり、 となる。

(2)

共役な式はこの漸化式を保つので、数学的帰納法により も成り立つ。

(3)

に代入すると

を得る。 とおく。 から

一方、

なので である。

(4)

とすれば

したがって がまず得られる。一般解は

であり、 とすれば となる。これは指定範囲を満たす。