問題
関数は実数全体で連続で,すべての実数に対して
を満たすとする.ただし,は自然対数の底である.次の問いに答えよ.
(1) の値を求めよ.また,が成り立つことを示せ.
(2) を求めよ.
(3) 方程式は,の範囲にただ一つの解をもつことを示せ.
(4) (3)のただ一つの解をとする.曲線軸および軸によって囲まれる部分の面積をとし,曲線軸および直線によって囲まれる部分の面積をとする.との大小を判定せよ.
出典:広島大学 2019年度 前期 理系 第3問
方針
解法1
積分部分を補助関数とおき、微分して を求める。初期値から を決定し、増減と符号で零点の一意性を示す。最後に、両面積の差を曲線の符号付き面積として評価する。
解法2
積分核 を消すために与式全体へ を掛ける。積分方程式を微分可能な形へ直した後、増減と符号付き面積をグラフで確認する。
解答
解法1
(1)
与式に を代入すると
である。ここで
とおくと, である。また
だから
である。 より
である。
(2)
(1)より
である。
(3)
, である。また だから, で減少, で増加, で減少する。
さらに なので であり, である。また である。したがって では で, では は単調に減少し,端で符号が変わる。よって方程式 は にただ一つの解をもつ。
(4)
(3)の解を とすると, で , で である。したがって
である。ここで
である。 より であるから
である。
解法2
、、 とおく。
(1)
を代入して である。また与式へ を掛けると
右辺は微分可能なので 、したがって も微分可能であり
、 を代入すると 。計算して
(2)
初期値から積分して
(3)
の符号より、 は で減少、 で増加、 で減少する。
よって前半では正のままで、最後の減少区間にだけ零点が1つある。これを とする。
(4)
図の符号から
ここで
であるから である。