問題
を虚数単位とし,複素数に対して,とおく.次の問いに答えよ.
(1) の実部がとなる複素数全体を複素数平面上に図示せよ.
(2) を満たす複素数の個数は個であることを証明し,それぞれを(は実数)の形に書き表せ.
(3) (2)で求めた二つの複素数のうち実部の大きい方を実部の小さい方をとし,対応する複素数平面上の点をそれぞれとする.また,線分の中点をとする.複素数に対応する複素数平面上の点が,線分上(両端を含む)を動くとき,複素数の描く図形を複素数平面上に図示せよ.
(4) 複素数に対応する複素数平面上の点が,点を通り線分に垂直な直線上を動くとき,複素数の描く図形を複素数平面上に図示せよ.
方針
解法1
として の実部・虚部を計算する。平方根は と置いて実部虚部比較で求める。線分や直線上の点は実パラメータで表し, の軌跡を座標で読む。
解法2
平行移動 により写像を と単純化する。 平面上の直線・線分を実数パラメータで表し、平方後の実部・虚部から軌跡を読む。
解答
解法1
(1)
とおくと
であるから, の実部は である。よって実部が となる点は
を満たす。したがって,求める図形はこの二直線である。
(2)
は と同値である。 とおくと
である。 より または であるが, より は不可能である。したがって , であり,
を得る。よって解は2個である。
(3)
実部の大きい方は ,小さい方は である。線分 の中点は に対応する複素数 である。点が線分 上を動くとき,実数 を用いて
と表せる。このとき
であるから
である。よって は虚軸上を動き,実部は ,虚部は から までの値をとる。すなわち, と を結ぶ線分である。
(4)
点 を通り線分 に垂直な直線は,実数 を用いて
と表せる。このとき
であるから
である。 と書くと , なので
である。したがって,求める図形は原点を頂点とし,虚部が負の向きに開く放物線である。
解法2
とおくと
この平行移動と各軌跡をまとめると次図のようになる。
(1)
とすると である。(1)より の実部が0となる条件は
へ戻して、 平面上の2直線
を得る。
(2)
は だから
より、異なる2解は である。
(3)
から まででは
よって
虚部は0から まで連続に動くので、軌跡は と を結ぶ線分である。
(4)
の方向は なので、これに垂直な方向は である。したがって
(1)へ代入して
と書けば だから
よって軌跡は原点を頂点として虚軸の負方向へ開く放物線である。