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広島大学 2020年度 前期理系数学 第3問

関数f(x)=xe−2x2について、次の問いに答えよ。ただし、e は自然対数の底とする。

(1) 関数 f(x) の極大値および極小値を求めよ。また、それぞれをとるときの x の値を求めよ。

(2) a>0 とし、点 A(a,0) を考える。曲線 y=f(x) 上の点 (t,f(t)) における接線を lt とおく。lt が点 A を通るような実数 t がちょうど2つあるとする。このとき、a の値を求めよ。さらに、その2つの t の値を p,q(ただし p<q)とおくとき、p,q を求めよ。

(3) q を (2) で定めた値とする。曲線 y=f(x)、直線 x=q および x 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25分

微分、積分 増減表、接線・法線、必要十分条件、面積計算、置換積分

方針

(1) は導関数の符号を調べる。(2)は接線が (a,0) を通る条件を a=h(t) の形へ直し、2つの定義域の枝で交点数を数える。正の枝の最小値が水平線と接するときに解が2個となる。(3)は得られた q まで直接積分する。

解答

(1) f′(x)=(1−4x2)e−2x2.指数関数の部分は常に正だから、f′(x) の符号は 1−4x2 で決まる。よってx=−12で極小値−12e−1/2をとり、x=12で極大値12e−1/2をとる。

(2)

接線が (a,0) を通る条件は−f(t)=f′(t)(a−t).整理するとa=4t34t2−1=:h(t).ここでh′(t)=4t2(4t2−3)(4t2−1)2.a>0 となるのは −1/2<t<0 と t>1/2 である。前者では h(t) は +∞ から0まで単調に減少するため、どの a>0 に対しても解が1つある。後者ではt=32で最小値h(32)=334をとる。したがって全体の解がちょうど2個になるのは、正の枝で水平線が接するとき、すなわちa=334である。関係は次の模式図で確認できる。

この a を代入して因数分解すると4(t−32)2(t+34)=0.よってp=−34,q=32.(3)

0≦x≦q では f(x)≧0 だから、求める面積は∫0qxe−2x2 dx=[−14e−2x2]0q=14(1−e−3/2).

別解

解法2(三次式と導関数の共通根を使う)

方針

接線条件を t の三次方程式へ移す。実数解がちょうど2個なら三次式は重解をもち、その重解は導関数との共通根である。共通根を代入して a を決め、因数分解によって2つの接点を確定する。

解答

(1) f′(x)=(1−4x2)e−2x2より、極小はx=−12,f(x)=−12e−1/2,極大はx=12,f(x)=12e−1/2である。

(2)

接線が A(a,0) を通る条件を整理し、F(t)=4t3−4at2+a=0とおく。実数解がちょうど2つなら、三次式 F(t) は重解をもつ。その重解はF′(t)=4t(3t−2a)=0も満たす。t=0 では F(0)=a>0 だから、重解はt=2a3である。これを F(t)=0 に代入するとF(2a3)=a(1−16a227)=0.a>0 よりa=334.このときF(t)=4(t−32)2(t+34)となり、実際に異なる実数解は2つである。したがってp=−34,q=32.(3)∫03/2xe−2x2 dx=[−14e−2x2]03/2=14(1−e−3/2).

総評

難度7、目安時間25分。接線の本数を、a=h(t) のグラフと三次式・導関数の共通根という二方向から確認できる。『ちょうど2つ』は正の枝の最小点が重解になる境界値を意味し、負の枝の単根も同時に数える必要がある。面積の積分自体は短いが、上端 q=3/2 の代入を正確に行う。

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出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。