方針
(1) は導関数の符号を調べる。(2)は接線が (a,0) を通る条件を a=h(t) の形へ直し、2つの定義域の枝で交点数を数える。正の枝の最小値が水平線と接するときに解が2個となる。(3)は得られた q まで直接積分する。
解答
(1) f′(x)=(1−4x2)e−2x2.指数関数の部分は常に正だから、f′(x) の符号は 1−4x2 で決まる。よってx=−21で極小値−21e−1/2をとり、x=21で極大値21e−1/2をとる。
(2)
接線が (a,0) を通る条件は−f(t)=f′(t)(a−t).整理するとa=4t2−14t3=:h(t).ここでh′(t)=(4t2−1)24t2(4t2−3).a>0 となるのは −1/2<t<0 と t>1/2 である。前者では h(t) は +∞ から0まで単調に減少するため、どの a>0 に対しても解が1つある。後者ではt=23で最小値h(23)=433をとる。したがって全体の解がちょうど2個になるのは、正の枝で水平線が接するとき、すなわちa=433である。関係は次の模式図で確認できる。
この a を代入して因数分解すると4(t−23)2(t+43)=0.よってp=−43,q=23.(3)
0≦x≦q では f(x)≧0 だから、求める面積は∫0qxe−2x2dx=[−41e−2x2]0q=41(1−e−3/2).
別解
解法2(三次式と導関数の共通根を使う)
方針
接線条件を t の三次方程式へ移す。実数解がちょうど2個なら三次式は重解をもち、その重解は導関数との共通根である。共通根を代入して a を決め、因数分解によって2つの接点を確定する。
解答
(1) f′(x)=(1−4x2)e−2x2より、極小はx=−21,f(x)=−21e−1/2,極大はx=21,f(x)=21e−1/2である。
(2)
接線が A(a,0) を通る条件を整理し、F(t)=4t3−4at2+a=0とおく。実数解がちょうど2つなら、三次式 F(t) は重解をもつ。その重解はF′(t)=4t(3t−2a)=0も満たす。t=0 では F(0)=a>0 だから、重解はt=32aである。これを F(t)=0 に代入するとF(32a)=a(1−2716a2)=0.a>0 よりa=433.このときF(t)=4(t−23)2(t+43)となり、実際に異なる実数解は2つである。したがってp=−43,q=23.(3)∫03/2xe−2x2dx=[−41e−2x2]03/2=41(1−e−3/2).
総評
難度7、目安時間25分。接線の本数を、a=h(t) のグラフと三次式・導関数の共通根という二方向から確認できる。『ちょうど2つ』は正の枝の最小点が重解になる境界値を意味し、負の枝の単根も同時に数える必要がある。面積の積分自体は短いが、上端 q=3/2 の代入を正確に行う。
冊子PDFで見る広大の微分の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。