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広島大学 2020年度 前期理系数学 第5問

1個のさいころを3回投げ、1回目に出た目を a1、2回目に出た目を a2、3回目に出た目を a3 とする。次に、1枚の硬貨を3回投げる。k=1,2,3 に対し、k 回目に表が出た場合は bk=1、裏が出た場合は bk=ak とおく。ベクトルa=(a1,a2,a3),b=(b1,b2,b3)を考える。次の問いに答えよ。

(1) a1+a2+a3=7 である確率を求めよ。

(2) b1=1 である確率を求めよ。

(3) b=(1,1,1) であったとき、a=(1,1,5) である条件付き確率を求めよ。

(4) b=(1,1,1) であったとき、a1+a2+a3=7 である条件付き確率を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

確率ベクトル 条件付き確率、独立性の利用、数え上げ状態分類

方針

条件 b=(1,1,1) の確率を先に求める。分子では、和が7になる三つ組を成分に含まれる1の個数で分類する。1の成分では硬貨の表裏が自由で、1以外の成分では表だけが許されることを重みとして掛ける。

解答

(1)

正の整数解 a1+a2+a3=7 を順序も区別して型ごとに数える。{1,1,5},{1,2,4},{1,3,3},{2,2,3}の並べ方はそれぞれ 3,6,3,3 通りで、合計15通りである。したがってP(a1+a2+a3=7)=15216=572.(2)

硬貨が表の場合、または硬貨が裏で a1=1 の場合を足してP(b1=1)=12+1216=712.(3)

3成分は独立だからP(b=(1,1,1))=(712)3=3431728.a=(1,1,5) のもとでは、3回目の硬貨だけ表であればよい。よってP(a=(1,1,5),b=(1,1,1))=121612=1432.したがってP(a=(1,1,5)b=(1,1,1))=1/432343/1728=4343.(4)

和が7になる三つ組を、成分に含まれる1の個数で分類する。1 の個数三つ組の個数b=(1,1,1) となる硬貨の確率231/2191/4031/8よってP(a1+a2+a3=7,b=(1,1,1))=1216(312+914+318)=331728.したがって条件付き確率は33/1728343/1728=33343.

別解

解法2(条件後の各成分の分布を使う)

方針

1成分について bk=1 が観測された後のさいころの目の分布を作る。目1の確率は 2/7、目2から6は各 1/7 となる。条件後も成分は独立なので、固定ベクトルと和が7の確率をこの分布で計算する。

解答

(1)

和が7になる順序付き三つ組は15通りだからP(a1+a2+a3=7)=1563=572.(2)P(b1=1)=12+1216=712.(3)

条件 bk=1 のもとでP(ak=1bk=1)=27,P(ak=jbk=1)=17(j=2,3,4,5,6).各成分は条件後も独立だからP(a=(1,1,5)b=(1,1,1))=272717=4343.(4)

和が7になる三つ組のうち、1を2個含む3通りは各確率 4/343、1を1個含む9通りは各確率 2/343、1を含まない3通りは各確率 1/343 である。したがってP(a1+a2+a3=7b=(1,1,1))=34+92+31343=33343.

総評

難度5、目安時間15分。硬貨の観測により、さいころの目1だけが他の目の2倍の事後確率をもつ。同時確率を1の個数で重み付き分類する方法と、条件後の分布 (2/7,1/7,,1/7) を先に作る方法で同じ結論を検算できる。文系第3問とは類題だが、本問は理系第5問として独立に扱う。

冊子PDFで見る広大の確率の問題で問題集を作る

出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。