方針
(1) (2)は u=nx と置き、∣sinu∣ の周期を使う。(3)は回転半径が 1/2 と ∣sinnx∣ の小さい方であることに注意し、1周期内で交点 π/6,5π/6 に分ける。(4)は半径の二乗を積分し、倍角公式を用いる。
解答
(1) ∫0nπsinnxdx=[−ncosnx]0nπ=n2.(2)
u=nx とおくと∫0π∣sinnx∣dx=n1∫0nπ∣sinu∣du.∣sinu∣ は周期 π で、1周期の積分は2だから∫0π∣sinnx∣dx=2.(3)
1周期で見ると、回転半径は次図の青線、すなわち 1/2 と sinu の小さい方である。
周期性により、体積はV=π∫0πmin(41,sin2u)du.したがってπV=2∫0π/6sin2udu+41⋅32π=3π−43.よってV=π(3π−43).(4)
回転半径の二乗は xsin2nx だからW=π∫0πxsin2nxdx.倍角公式より∫0πxsin2nxdx=21∫0πxdx−21∫0πxcos2nxdx.部分積分により後者は0となるのでW=π⋅4π2=4π3.
別解
解法2(周期性と区間の対称性を徹底して使う)
方針
(1) (2)は半波ごとの面積を数える。(3)は各半波が左右対称であることから端の積分を2倍する。(4)は F(x)=sin2nx が F(π−x)=F(x) を満たすことを使い、x の一次因子を平均値 π/2 に置き換える。
解答
(1)
区間 [0,π/n] は sinnx の正の半波1個分であるから∫0π/nsinnxdx=n2.(2)
[0,π] には ∣sinnx∣ の同じ半波が n 個あり、各面積は 2/n である。よって∫0π∣sinnx∣dx=n⋅n2=2.(3)
各半波で ∣sinnx∣=1/2 となる点は、端から長さ π/(6n) の位置にある。全 n 半波は合同だからV=2nπ{∫0π/(6n)sin2nxdx+41(2nπ−6nπ)}=π(3π−43).(4)I=∫0πxsin2nxdxとおく。x を π−x に置き換えると、n が整数であることからI=∫0π(π−x)sin2nxdx.両式を加えて2I=π∫0πsin2nxdx=π⋅2π.よって I=π2/4 であり、体積はW=πI=4π3.
総評
難度6、目安時間20分。すべての小問で周期性が中心になる。(3)では半径ではなく半径の二乗を積分し、上限 1/2 によって中央部が平らに切られる。(4)は部分積分でも求まるが、x と π−x を組にする対称性を使うと計算が大幅に短くなる。定積分はすべて独立行に組んだ。
冊子PDFで見る広大の積分の問題で問題集を作る
出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。