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広島大学 2020年度 前期理系数学 第4問

n を正の整数とする。次の問いに答えよ。

(1) 定積分0πnsinnxdxの値を求めよ。

(2) 定積分0πsinnxdxの値を求めよ。

(3) 座標平面において連立不等式0xπ,0y12,ysinnxの表す図形を、x 軸のまわりに1回転してできる回転体の体積を求めよ。

(4) 座標平面において連立不等式0xπ,0yxsinnxの表す図形を、x 軸のまわりに1回転してできる回転体の体積を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

積分三角関数 置換積分、体積計算定積分評価、微積分の対称性

方針

(1) (2)は u=nx と置き、sinu の周期を使う。(3)は回転半径が 1/2sinnx の小さい方であることに注意し、1周期内で交点 π/6,5π/6 に分ける。(4)は半径の二乗を積分し、倍角公式を用いる。

解答

(1) 0πnsinnxdx=[cosnxn]0πn=2n.(2)

u=nx とおくと0πsinnxdx=1n0nπsinudu.sinu は周期 π で、1周期の積分は2だから0πsinnxdx=2.(3)

1周期で見ると、回転半径は次図の青線、すなわち 1/2sinu の小さい方である。

周期性により、体積はV=π0πmin(14,sin2u)du.したがってVπ=20π/6sin2udu+142π3=π334.よってV=π(π334).(4)

回転半径の二乗は xsin2nx だからW=π0πxsin2nxdx.倍角公式より0πxsin2nxdx=120πxdx120πxcos2nxdx.部分積分により後者は0となるのでW=ππ24=π34.

別解

解法2(周期性と区間の対称性を徹底して使う)

方針

(1) (2)は半波ごとの面積を数える。(3)は各半波が左右対称であることから端の積分を2倍する。(4)は F(x)=sin2nxF(πx)=F(x) を満たすことを使い、x の一次因子を平均値 π/2 に置き換える。

解答

(1)

区間 [0,π/n]sinnx の正の半波1個分であるから0π/nsinnxdx=2n.(2)

[0,π] には sinnx の同じ半波が n 個あり、各面積は 2/n である。よって0πsinnxdx=n2n=2.(3)

各半波で sinnx=1/2 となる点は、端から長さ π/(6n) の位置にある。全 n 半波は合同だからV=2nπ{0π/(6n)sin2nxdx+14(π2nπ6n)}=π(π334).(4)I=0πxsin2nxdxとおく。xπx に置き換えると、n が整数であることからI=0π(πx)sin2nxdx.両式を加えて2I=π0πsin2nxdx=ππ2.よって I=π2/4 であり、体積はW=πI=π34.

総評

難度6、目安時間20分。すべての小問で周期性が中心になる。(3)では半径ではなく半径の二乗を積分し、上限 1/2 によって中央部が平らに切られる。(4)は部分積分でも求まるが、xπx を組にする対称性を使うと計算が大幅に短くなる。定積分はすべて独立行に組んだ。

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出典: 広島大学 2020年度 一般入試(前期日程)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。