方針
接線の長さが同じであることから,辺 上の接点 に対して を使い, を求める。半径の範囲は,頂点 からの接線長を文字で置いて面積公式 とヘロン型の計算で求める。軌跡は を焦点差一定の式として座標化する。
解答
(1)
内接円が と接する点が であり, である。接点までの2本の接線の長さは同じなので,頂点から内接円への接線の長さをとおくとである。よってであり,一定である。
(2)
(1)の を用いると,三角形の3辺は であり,半周長は である。面積をとすると,内接円の半径がであるからである。一方,辺の長さからである。したがってである。よりである。
(3)
とおく。は軸より上にあるので である。(1)よりである。これを整理するとを得る。さらに差が正であるから右側の枝であり, も合わせてである。概形は,中心が,頂点が,漸近線が である双曲線の右上の枝である。
別解
解法2(接線の傾きで媒介表示)
方針
内心を と置き, から円へ引いた接線の傾きを点と直線の距離で求める。2本の接線の交点として を で媒介表示すれば,半径の範囲と双曲線の方程式が同時に得られる。
解答
(1)
円と辺 の接点をそれぞれ とする。同一点から円へ引いた接線の長さは等しいからしたがってであり,は一定である。
(2)
内心は である。辺 を とおく。中心 とこの直線の距離が だからであり,0でない接線の傾きは同様に,辺 を とおくと, のとき2直線の交点を とすると の場合は が垂直線 となり,上式の極限と同じく である。
点 が第1象限にあるには が必要十分であり, と合わせてを得る。逆にこの範囲の各 について上の2接線は第1象限で交わるので,範囲内の値はすべて実現する。
(3)
媒介表示からしたがってまた よりよって軌跡はである。
中心は ,頂点は ,漸近線は であり,図の右上の枝から頂点を除いた部分である。
総評
難度6,計算量5。想定時間は20分程度。内接円の接線長から辺の差が一定になることを見抜くと,軌跡は焦点差一定の双曲線として処理できる。半径の範囲では端点を含まないこと,軌跡では上側かつ右側の枝に限ることが重要である。