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広島大学 2025年度 前期理系数学 第5問

iを虚数単位とする。複素数zn(n=1,2,3,…)をz1=3+2i,zn+1=2(zn−i)2+i(n=1,2,3,…)により定める。次の問いに答えよ。

(1) z2−iとz3−iを極形式で表せ。

(2) zn−iを極形式でzn−i=rn(cos⁡θn+isin⁡θn)と表したとき、log⁡2rnをnを用いて表せ。

(3) znをnを用いて表せ。

(4) 複素数znが表す複素数平面上の点をPnとする。3点P3,P5,P2025が一直線上にあることを示せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12分

複素数平面、数列 複素数の極形式、漸化式の変形、回転・拡大

方針

wn=zn−i と平行移動すると wn+1=2wn2 になる。絶対値は底2の対数,偏角は 2π を法とする倍加で別々に解き,閉形式を作る。一直線条件は奇数番目の偏角が一定であることから示す。

解答

Pn は中心 i から見た偏角を毎回2倍し,中心からの距離を急速に増やす。奇数 n≧3 の点は図の同じ半直線上に並ぶ。

(1)
wn=zn−iとおくとw1=3+i=2(cos⁡π6+isin⁡π6),wn+1=2wn2である。したがってz2−i=w2=8(cos⁡π3+isin⁡π3)であり、さらにz3−i=w3=128(cos⁡2π3+isin⁡2π3)である。

(2) zn−i=rn(cos⁡θn+isin⁡θn)と表すと、rn+1=2rn2である。un=log⁡2rnとおけばu1=1,un+1=1+2unであるから、un=2n−1である。すなわちlog⁡2rn=2n−1である。

(3)
偏角は θ1=π6 から始まり、wn+1=2wn2 により2倍される。したがってzn=i+22n−1(cos⁡2n−1π6+isin⁡2n−1π6)である。

(4)
n=3,5,2025はいずれも奇数でn≧3である。このとき2n−1≡4(mod12)であるから、2n−1π6≡2π3(mod2π)である。よって P3,P5,P2025 はいずれも点 (0,1) から偏角 2π3 の方向にある半直線上の点である。また rn=22n−1 は狭義単調増加なので3点は互いに異なる。したがって3点P3,P5,P2025は一直線上にある。

総評

【公式出題意図との対応】公式の出題意図は,複素数平面と隣接二項間漸化式を融合し,極形式,ド・モアブルの定理,偏角の合同関係を正確に使えるかを確認するものとされている。wn=zn−i により中心を i から原点へ移すことが全問を統一する着眼である。

難度5,計算量4。想定時間は12分程度。(4) は絶対値ではなく偏角を 2π を法として整理し,3点が互いに異なることも確認すれば十分である。

【別解監査】実部・虚部を直接漸化させる方法は計算が急増する。極形式による解法が本問の構造を最も明確に示すため,人工的な別解は追加していない。

【独立検算】漸化式から z1,…,z7 を直接生成し,閉形式と一致することを確認した。奇数 n≧3 では偏角が常に 2π/3 となることも合同式で再確認した。

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出典: 広島大学 令和7年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。