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広島大学 2025年度 前期理系数学 第3問

0<θ<π3を満たすθに対し、座標平面上の原点O(0,0)を中心とする半径1の円上の4点A(1,0),B(cos⁡θ,sin⁡θ),C(cos⁡2θ,sin⁡2θ),D(cos⁡3θ,sin⁡3θ)を考え、△OADの面積をS(θ)、△ABCの面積をT(θ)、△ABDの面積をU(θ)とする。次の問いに答えよ。

(1) lim⁡θ→+0S(θ)θを求めよ。

(2) lim⁡θ→+0T(θ)θ3を求めよ。

(3) t=cos⁡θとおく。U(θ)sin⁡θをtの整式で表せ。

(4) 関数f(θ)をf(θ)=T(θ)U(θ)と定義する。lim⁡θ→+0f(θ)を求めよ。また、θが0<θ<π3の範囲を動くとき、f(θ)のとり得る値の範囲を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15分

三角関数、図形と方程式 三角比の利用、極限計算、式変形

方針

各三角形の面積を座標の行列式で表し,三角関数の加法・倍角・三倍角公式で因数分解する。極限では sin⁡θ/θ と (1−cos⁡θ)/θ2 を用い,値域では t=cos⁡θ∈(1/2,1) へ移す。

解答

4点は円周上を角 θ ずつ進む位置にある。面積の符号を固定するため,0<3θ<π であることも使う。

(1)
△OADの面積はS(θ)=12sin⁡3θである。よってlim⁡θ→+0S(θ)θ=12lim⁡θ→+0sin⁡3θθ=32である。

(2) 2T(θ)=(cos⁡θ−1)sin⁡2θ−sin⁡θ(cos⁡2θ−1)である。これを整理するとT(θ)=sin⁡θ(1−cos⁡θ)となる。したがってlim⁡θ→+0T(θ)θ3=lim⁡θ→+0sin⁡θθ⋅1−cos⁡θθ2=12である。

(3) 2U(θ)=(cos⁡θ−1)sin⁡3θ−sin⁡θ(cos⁡3θ−1)である。t=cos⁡θとおくと、sin⁡3θ=sin⁡θ(4t2−1)、cos⁡3θ=4t3−3tよりU(θ)=sin⁡θ(1+t−2t2)である。よってU(θ)sin⁡θ=1+t−2t2である。

(4)
(2)、(3)よりf(θ)=sin⁡θ(1−t)sin⁡θ(1+t−2t2)=12t+1である。ただし t=cos⁡θ であり、0<θ<π3より12<t<1である。f(θ)=1/(2t+1) は t について連続かつ単調減少である。したがってlim⁡θ→+0f(θ)=13であり、f(θ)のとり得る値の範囲は13<f(θ)<12である。

総評

【公式出題意図との対応】公式の出題意図は,三角関数の公式を用いて円周上の点が作る面積を表し,標準極限と関数の連続性・値域を扱えるかを確認するものとされている。本解答は三角形の符号付き面積を座標の行列式から作り,最後に t=cos⁡θ の開区間へ帰着した。

難度5,計算量5。想定時間は15分程度。0<θ<π/3 では各面積が正であること,1/2<t<1 の端点を含めないことが採点上の要点である。

【別解監査】円周上の3点 Xα,Xβ,Xγ に対する符号付き面積公式を使えば各式をまとめて導けるが,内容は行列式計算の圧縮であるため標準解法に統合した。

【独立検算】複数の θ に対して座標から面積を直接計算し,T=sin⁡θ(1−cos⁡θ),U=sin⁡θ(1+cos⁡θ−2cos⁡2θ) と一致することを確認した。

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出典: 広島大学 令和7年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。